発音練習の道具図鑑

有線イヤホン(カナル型)(聞く)

有線イヤホン(カナル型)は、ワイヤレスで起きる音の遅れが無く、シャドーイングに向くイヤホンです。シャドーイングは、聞こえた音を追いかけて自分の口を動かす練習です。ワイヤレスのイヤホンは音を圧縮して電波で飛ばすため、機種によっては0.1〜0.2秒ほど遅れて耳に届きます。この遅れは音楽なら気づきませんが…

密閉型ヘッドホン(聞く)

密閉型ヘッドホンは、耳を覆って圧を分散させ、イヤホンより長く着けても痛くなりにくい道具です。発音の練習は、1回5分でも毎日続けるほうが効きます。ところが耳に押し込むイヤホンは、長く着けていると耳の中が痛くなり、それが理由で練習そのものをやめてしまうことがあります。…

イヤホン変換アダプタ(聞く)

イヤホン変換アダプタは、ジャックの無いスマホに有線イヤホンをつなぐための小さな変換器です。最近のスマホにはイヤホンジャックがありません。そのため「有線のほうがいい」と分かっていても、手持ちのイヤホンが挿さらず、結局ワイヤレスのまま練習することになります。このアダプタは、デジタルの音を耳で聞ける信号に戻す小さな変換器で…

骨伝導ヘッドホン(聞く)

骨伝導ヘッドホンは、耳の穴を空けたまま、こめかみの骨を振動させて音を伝える道具です。シャドーイングでいちばん難しいのは、お手本を聞きながら、同時に自分の声も聞くことです。耳をふさぐイヤホンだと、自分の声は骨を通った内側の音しか聞こえず、実際に口から出ている音とは違って聞こえます。…

USBマイク(単一指向性)(録る・話す)

USBマイク(単一指向性)は、正面の音だけを強く拾い、横と後ろの音を切り捨てるマイクです。スマホの内蔵マイクは、周りの音をまんべんなく拾うように作られています。そのため録った自分の声は部屋の反響が混ざって輪郭がぼやけ、/s/ と /ʃ/ の違いや、語末の t が出ているかどうかを判定できません。…

マイク付きヘッドセット(録る・話す)

マイク付きヘッドセットは、マイクが口元に固定され、姿勢が動いても口との距離が変わらない道具です。オンラインの英会話や、発音を判定するアプリを使うとき、声が小さかったり口とマイクの距離が変わったりすると、正しく言えていても認識されません。ヘッドセットはマイクが口元に固定されるので、姿勢が動いても口との距離が変わりません。…

ICレコーダー(録る・話す)

ICレコーダーは、発音の練習を録りためて、先週と今日の自分を並べて聞くための道具です。発音は、その場で何度言い直しても、一週間後には同じところで同じ間違いに戻ります。原因は、直った瞬間の音を自分で覚えていないことです。録音を残しておくと、先週の自分と今日の自分を並べて聞けます。この「前より近づいた」という判定が…

ポップガード(録る・話す)

ポップガードは、破裂音の息がマイクに当たって起こる、ボッという低い雑音を防ぐ道具です。p, b, t のような破裂音は、口から息の塊が前に飛び出す音です。この風がマイクの振動板に直接当たると、ボッという低い雑音になり、肝心の子音が潰れます。英語の練習では、語頭の p を息を強く出して言う(帯気)練習ほど…

卓上ミラー(見る(口と音))

卓上ミラーは、/θ/の舌先や/f/の唇のように、外から見える口の動きをその場で確かめる道具です。/θ/ は舌先を歯で挟む音、/f/ は上の歯を下唇に当てる音、/r/ はどこにも触れない音です。どれも正しくできているかどうかが、外から見て分かるたぐいの動きです。ところが自分の口の中は見えないので…

スマホスタンド・三脚(見る(口と音))

スマホスタンド・三脚は、口元を毎回同じ角度・同じ距離で撮って見返すための台です。鏡はその瞬間しか見られませんが、動画にすると自分の口を、音と一緒に何度でも見返せます。発音の失敗はたいてい速さの中で起きるので、録画を半分の速さで再生すると、どこで唇が閉じきっていないかが見えます。ただしこれは手で持っていてはできません。…

リングライト(見る(口と音))

リングライトは、正面から光を当てて、天井の照明が口の中に落とす影を消す道具です。部屋の照明は天井にあるので、光は上から来ます。すると鼻と上唇の影が口の中に落ちて、いちばん見たい舌先が真っ暗になります。舌が上の歯ぐきに付いているのか、どこにも触れずに浮いているのか。/l/ と /r/ の違いはまさにそこなので…

発音記号ポスター(見る(口と音))

発音記号ポスターは、鏡に写らない舌と口の中の触れ合う位置を、絵で覚えるための道具です。鏡に写るのは唇と、せいぜい舌の先までです。ところが英語でつまずく音の多くは、舌と口の中が触れ合う位置で決まります。/l/ は舌先を上の歯ぐきに付ける音、/r/ はどこにも触れずに舌の奥を持ち上げる音で、この違いは外からは見えません。…

学習用タイマー(机まわり)

学習用タイマーは、スマホの通知に練習を切られないよう、時間だけを計る専用の道具です。発音は、長時間まとめてやっても口のまわりの筋肉が疲れるだけで、一度に2時間やるより、5分を毎日のほうが定着します。ところが「5分だけ」と決めても、スマホのタイマーを使うと画面を開いた時点で通知が目に入り、そのまま練習が終わります。…

単語カード(リング式)(机まわり)

単語カード(リング式)は、つまずく単語だけを抜き出し、束を小さくしていける紙のカードです。つまずく音は人によって違い、しかも同じ単語で何度も同じ間違いを繰り返します。アプリの履歴でも分かりますが、画面をめくって探しているうちに練習の勢いが切れます。紙のカードは、間違えた単語だけを抜き出して…

吸音パネル(机まわり)

吸音パネルは、壁と床で跳ね返る声の反響を減らし、録った子音を聞き取りやすくする道具です。何もない部屋で録ると、声が壁と床で跳ね返り、わずかに遅れた自分の声が元の声に重なります。この反響が乗ると、語末の子音や、弱く読まれる音節が前の音の残りに埋もれて聞き取れなくなります。カラオケのエコーと同じ理屈で、上手く聞こえるぶん…

書見台・ブックスタンド(机まわり)

書見台・ブックスタンドは、本を起こして、顔を上げたまま英文を読めるようにする道具です。テキストを机に平置きすると、自然にあごが下がって、のどが折れた姿勢になります。この姿勢では息が浅くなり、英語の長い文を一息で読み切れません。母音の長さや文末のイントネーションが崩れる原因が、口ではなく姿勢にあることは珍しくありません。…