ジャンル別の歌い方図鑑 | オトモクリエイティブ

ラップは、音程より言葉とリズムで進む歌い方。

歌いやすさ

難しい

ジャンルの特徴

旋律より言葉とリズムで進む歌い方で、音程がほとんど動かない区間が長く続きます。拍の中に音節をどう置くかがすべてで、同じ歌詞でも置き方しだいで別物になります。速い曲では1秒に5〜7音節流れることもあり、息を吸う場所は画面に出ないので自分で決めることになります。韻は主に母音の響きをそろえることで成り立ち、アクセントの音節を拍からずらすと複雑なフローになります。

歌い方のポイント

まず曲を流さずに歌詞を読み、息継ぎの記号を打つつもりでどこで吸うかを決めます。声は張らず、話し声より少し低めで置くと言葉が立ちます。拍の頭に全部そろえると硬くなるので、裏拍の取り方で体を揺らしながら、語尾を半拍だけ後ろへ流すと転がるように聞こえます。伴奏の音量が大きいと自分の声を張って高く力みやすいので、伴奏の音量を下げて張らずに置きます。

選ぶときの目安

音程に自信がない人ほど成立させやすいのが強みで、音域が狭くても関係ありません。判断材料は暗記量で、歌詞が八割入っていない状態だと画面を追うだけで手一杯になります。覚え直しには数日から一週間かかるので当日決めでは間に合いませんが、逆に通勤の道で口ずさめるまで入っていれば、その場でかなりの形になります。

つまずくところ

画面の文字を目で追いはじめると、たいてい遅れます。文字より半拍先を読む感覚がないと、後ろから追いかける形になって崩れます。機械の採点では音程が取りづらく、採点に向く曲と向かない曲の向かない側に入るので、点数で出来を測らないほうがいいです。早口は滑舌から。

解説動画

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【01-01】ラップの基本 言葉でリズムを刻んでみよう! ラップ講座初級 feat.マチーデフ

言葉でリズムを刻む

講義はラップの定義から入る。ラップとは言葉でリズムを刻む歌唱法である、と。頭に浮かんだことを適当に喋っているだけに見えるかもしれないが、一つ一つの音がリズムの素材になっていて、それが積み上がって形になっている、という順序で説明していく。

まず四拍に一音ずつ

ループするビートを流し、1・2・3・4のタイミングで一音ずつ「タッ」と置く。できたらその間に一つずつ音を足す。さらに足すと「誰か誰か」と言えるくらい細かい刻みになり、細かいほどラップに近づく。講師が先に出し、生徒が真似る形で一段ずつ上げていく。

隙間を作って名前を乗せる

詰めるだけでなくわざと隙間を作る。どこを抜くかは自分の好きに決めてよく、講師の刻み方をなぞる必要はないと言われる。次にそのリズムへ自分の名前を乗せると、意味のある言葉がそのままラップになる。口に出さないとリズムは刻めないので、声が小さくなると途中で崩れてしまう。

頭に当てる、最後は感覚

乗せるときは拍の頭に音が当たっているかを意識する。1や2の頭を捉えられているかで、同じ言葉でも締まり方が変わる。ただし締めくくりは逆で、理屈どおりに刻まなければいけないわけではない。感覚で作ったものが結果的にこの形になる、と念を押している。

出典: Plug+(プラグ・プラス) by Rittor Music(YouTube)で動画を見る ▶

出典

  1. 論文・英語 Hiroshi Torii ほか An analysis of rap using acoustic features
  2. 論文・英語 Kyle Adams/Music Theory Online(2009) On the Metrical Techniques of Flow in Rap Music
  3. 論文・英語 Robert Komaniecki/Intégral(2020) Vocal Pitch in Rap Flow
  4. 動画・英語 ColeMizeStudios How To Find Your Rap Voice