オトモファーム 病害虫図鑑

アブラムシ(害虫)

新芽や葉裏に群がって汁を吸い、生育を弱らせる。排泄物ですす病を招き、ウイルス病も媒介する。 対策:見つけ次第つぶすか水で吹き飛ばす。密植を避けて風通しをよくし、シルバーマルチで飛来を防ぐ。

解説動画: 結局これ以外のアブラムシ対策は、すべてやめました。/家庭菜園の新常識

発生のサイン: 葉に白い粉のようなものが見えたらアブラムシがいる合図です。これはアブラムシが脱皮した跡で、だいこんなどでは葉の根元までびっしり密集していることがあります。

白い粉が多く、虫本体も見えるほどなら、かなりの数が発生しています。

一番のおすすめは水で洗い流す: 手でつぶす・ブラシで払う・石鹸水を吹くといった方法はどれも一定の効果はありますが、投稿者はもっと単純に「今いるアブラムシを物理的にどかす」ことを勧めています。

最短かつ最強なのはホースの水を勢いよくかけること。シャワーではなく水流の強いジェットモードで当てると一瞬で流し落とせます。ホースがなければバケツの水を勢いよくかけたり、手動で空気を圧縮する加圧式スプレーボトルでも同様に洗い流せます。

株を傷めない当て方: 水をかけるときは、なるべく勢いをつけて水が横向きに流れるようにし、株元に水がたまらないようにするのがコツです。土を水浸しにすると大根などにダメージが出るおそれがあるため、少ない回数で終えます。

葉の上に残った白い脱皮跡も、アブラムシごと洗い流します。

水が使えないときは葉ごと除去: 水が用意できない場合は、アブラムシが密集している葉をアブラムシごとちぎって捨てる方法があります。これで一瞬で数千・数万匹をまとめて除去できます。判断の基準は、その葉を取っても野菜にダメージがないかどうかです。

大根のアブラムシは下葉に付くことが多く、茂った株では下葉は影になって光合成にほとんど寄与していないため、葉ごと取り除いても収穫への悪影響はほぼありません。

まず物理的にその場からいなくする対策を選ぶことで、時間・手間・心理的負担を大きく減らせます。

解説動画: Completely repel and eliminate aphids in your home garden or farm using natural materials! Five g.../農園らいふ+(プラス)

アブラムシの被害: アブラムシは体長2〜3mmの小さな虫で、野菜の新芽やつぼみに大量につき、汁を吸って生育を大きく妨げます。

ウイルス病を媒介するため被害が深刻になりやすく、大量発生すると株が枯れることもあります。

発生させない3つの予防: 1つ目は窒素肥料を与えすぎないこと。窒素はアブラムシの好物であるアミノ酸を生み、それを目当てに集まってきます。油かすは窒素分が豊富で葉物には効きますが、入れすぎると発生原因になるので適量にします。

2つ目は通気性を良くすること。密植や枯れ葉の放置は風通しを悪くしてアブラムシに好適な環境をつくるので、枯れ葉を取り除いて隙間をつくります。

3つ目はアルミホイルなどキラキラしたものを敷くこと。虫はキラキラした光を嫌うので寄りつきにくくなり、金属糸入りの防虫ネットでも同様の効果が期待できます。

発生後の対処: まだ少数なら、ブラシで下に落としてつぶす、あるいは手でつぶす、地面に落として踏みつぶす、といった方法で対処します。

大量発生した場合に効果的なのが油石鹸水です。噴霧器で大量に吹きかけると油分がアブラムシの体を覆い、約15分放置するとほぼ全滅します。その後は水で流します。コツはとにかく大量にかけること。薄いと全体に行き渡らず効きません。

ここまで葉が枯れた株は結局取り除く必要があるので、こうなる前にこまめにチェックすることが大切です。

油石鹸水の作り方: サラダ油と食器用洗剤を水で薄めてつくります。2Lのペットボトルに、ペットボトルのキャップで油を2杯、洗剤を1杯入れ、水を2Lいっぱいまで加えます。

泡が立ちすぎたら少し捨て、キャップを閉めてよく振れば完成です。無農薬で安心して野菜を育てられます。

解説動画: 必死に駆除してませんか?アブラムシ対策、実は◯◯すれば9割は駆除いりません【家庭菜園 土づくり ガーデニング 土壌改良】/隼斗の土づくり教室

生態と増え方: アブラムシは体長2〜3mmの小さな虫で、野菜・果樹・花などの新芽や柔らかい葉を好み、植物が伸びようとする大事な時期を狙ってきます。

厄介なのは増え方で、単為生殖によりオスがいなくてもメスだけで殖え、多くは卵ではなく体内で育った子をそのまま産みます。しかも母親の体内で次世代の準備までできているため、1匹見つかる頃には爆発的に増える態勢が整っており、昨日はいなかったのに今日はびっしり、ということが普通に起きます。

発生しやすい時期と環境: 気温が安定して暑すぎず寒すぎない春(3〜4月)と秋(9月前後)に一気に動き出します。真夏は暑すぎて増えにくい傾向です。風通しが悪い、葉が込み合っている、湿気がこもるといった環境もアブラムシにとって好都合です。

被害は葉が縮れるだけでなく、養分を吸われて株が弱ること、ウイルスを運ぶこと、排泄物のベタベタした甘い液で葉が黒く汚れるすす病が出ることが本当の怖さです。

根本原因は土と肥料: 発生の8割は、その前の段階である土と肥料の使い方で決まると解説します。最も影響が大きいのは窒素過多です。窒素を効かせすぎると葉は大きくなっても薄く柔らかい軟弱徒長の状態になり、アブラムシにとって吸いやすく栄養価の高い最高の餌になります。液肥の多用や有機肥料の大量施用、未分解の有機物の使用は葉を急に柔らかくするので注意します。

さらに根が健全で団粒構造の土なら株が安定して負けにくく、逆に根が浅い・酸素不足・根詰まりだと少し吸われただけで影響が出ます。カルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛などの微量要素が不足すると葉が薄く細胞壁が弱くなり、汁を吸われやすい葉になります。

駆除は最後の2割: 予防が8割、駆除は2割という考え方です。予防とは、窒素を効かせすぎない・風通しを確保する・株を込み合わせないといった基本管理と土づくりです。黄色い粘着シートや反射シートは飛来する成虫や初期侵入を減らす補助的な道具で、大量発生には向きません。

牛乳は膜でアブラムシを窒息させる応急処置として紹介されますが、汚れなどのリスクがあるため常用は勧めていません。石鹸水は表面の脂質を壊しますが、繰り返すと同様のリスクがあります。

また珪酸を使うと葉がしっかりして植物の防御反応が高まり、アブラムシの食害が緩やかになるという報告もあり、もみ殻由来の珪酸が病害虫予防のポイントになると述べています。

まとめとして、アブラムシは原因ではなく結果であり、見たらまず土と肥料を疑うことがスタートだと締めくくっています。

解説動画: 【アブラムシにお困りの方】家にあるコレで速攻で駆除・対策できます【殺虫剤】/ザキ’s Garden

アブラムシの被害: アブラムシはほぼ年中活動し、特に春と秋に活発で、いろいろな木・草・作物につきます。口がストロー状になっていて樹液を吸うため株が弱ります。

排泄物がベタベタしていて、そこにカビが付着してすす病が発生しますが、これは葉ではなく排泄物に付くため薬剤が効きにくいのが厄介です。針状の口で刺すときにウイルスを打ち込み、ウイルス病やモザイク病を媒介します。桃などでは新芽を吸われると葉がボコボコに縮れ、その中に隠れてしまいます。

台所用洗剤で駆除: 家にある台所用洗剤(動画ではヤシの実洗剤、なければ中性洗剤)で速攻駆除できます。原理は、洗剤がアブラムシの呼吸口を覆って窒息させるというもの。アブラムシはカメムシと同じカメムシ目の仲間なので、この方法が効きます。

作り方は、500mlのペットボトルの水に洗剤をワンプッシュ(5〜10cc程度)入れ、泡立つまでよく振るだけです。対象に噴霧すると20〜30秒で倒せます。

使い方の注意: 野菜や果樹の実・葉にかけても基本的に大丈夫ですが、気になる場合はアブラムシが動かなくなったのを確認してから水で洗い流します。

使うのは中性洗剤にすること。アルカリ性や強い洗剤は作物に影響する可能性がありますが、中性洗剤ならそこまで影響は出にくいとされています。

解説動画: 【4分で解決】無農薬でできるアブラムシが「0」になった方法/べべちゃんの八百楽農園

キラキラテープと自然農薬: いちごハウスでアブラムシを克服した方法の紹介です。1つ目はキラキラテープ。アブラムシはキラキラしたものに弱いので、テープを1本ずつ張って嫌がらせます。

2つ目は自然農薬で、酢と焼酎を合わせたものを1週間に1回ほど散布します(いちごの実がついている時期は味が落ちるのを避けて中止し、花が咲く頃や生育期間中にかけていました)。ここに自作の愛媛AIを混ぜて菌活も兼ねて散布します。酢と焼酎は虫が嫌がる匂いを発するので寄りつきにくくなります。

乾燥を避ける水やり: 3つ目は水やりの見直しです。アブラムシは乾燥したところに集まる虫なので、以前よりこまめに水を与え、土が乾ききらないよう意識しました。

天敵を増やす: 本人が最も重要だったと考えているのが4つ目です。以前は病気予防のため通路に防草シート(マルチ)を張って土を隠していましたが、それだとアブラムシを食べてくれる天敵もいなくなってしまいます。

そこであえて通路の防草シートをやめて草を生やしたところ、劇的にアブラムシがいなくなりました。さらにいちごの前作にトウモロコシとえだまめを植えると、天敵であるカマキリやテントウムシが集まってきます。

前作を変え、草を生やして虫を呼ぶ「虫活」で、自然を味方につけてアブラムシを克服できたと締めくくっています。

解説動画(海外・英語): Use This Vaseline Trick to Stop Aphid & Scale Pests Organically/Self Sufficient Me

アブラムシが減らない理由は「アリ」かもしれない: オーストラリアの家庭菜園チャンネルによる短い実践編。アブラムシとカイガラムシは樹液を吸って生きる虫で、増えすぎれば株や木を枯らす。天敵として寄生バチやテントウムシがいるのだが、話はそこで終わらない。アブラムシとカイガラムシは甘い分泌物(甘露)でアリを買収していて、アリはその見返りに、近づく天敵を攻撃して彼らを守っている。つまりアリを断てば、アブラムシは天敵に対して無防備になる。

ワセリンで幹に「通れない帯」を作る: やり方は単純で、指にワセリンを取り、幹の周りに幅2〜3センチほど(アリが多ければもっと広く)ぐるりと塗る。木を傷めずに、アリが登ることも降りることもできない粘着の境界ができる。ここで大事なのが抜け道の確認で、支柱や、地面に触れている枝など、幹以外の登り口があるとアリは必ずそこを見つけて迂回するので、先に断っておく。

効き方と、その限界: ワセリンは数日もつ。その間に木の上に取り残されたアリは死んでいき、守り手を失ったアブラムシ・カイガラムシは天敵の餌になって、農薬を使わずに数のバランスが戻る。ただし取り残されたアリが多いと、仲間の体で橋を作って帯を渡ってしまうことがあるので、先に掃除機や送風でアリの数自体を減らしておくとよい。作者自身もこれは一時的な手当てで、天敵が片付けきれなければアリは戻り、害虫もまた増えると断ったうえで、他の有機的な手段と組み合わせることを勧めている。

うどんこ病(病気)

葉の表面に白い粉をまぶしたようなカビが広がり、進むと葉が黄ばんで枯れる。乾燥ぎみで発生しやすい。 対策:日当たりと風通しを確保し、窒素肥料の与えすぎを避ける。発病した葉は早めに取り除く。

解説動画: うどんこ病対策 重曹スプレーより効く簡単に出来て効果抜群!  #うどんこ病 #きゅうり #無農薬/大根さん

概要: うどんこ病はきゅうり・かぼちゃ・ウリ類がかかりやすく、葉に白い粉のようなカビが生える病気。放っておくと光合成ができなくなり、枯れることもある。

無農薬派には、いろいろ試した中で重曹と植物性の油を混ぜて希釈しスプレーする方法が一番効果があったと紹介している。

原液の作り方: 400ccの容器に植物性の油を半分ほど(約200cc)入れ、重曹を大さじ1杯、食器用洗剤を6〜7滴加え、最後に水をいっぱいまで入れる。油はどの植物性でもよい。重曹が溶けるまでよく振る。

水と重曹を先に入れると重曹が溶けやすい。原液はすぐ分離するので、使う前に必ず振る。

希釈と使い方: 500ccのスプレーボトルに原液を5〜6プッシュ入れて薄める。散布時もよく振ってから使う。

白くなっている部分にはたっぷりかけ、白いカビが落ちにくいときは指で葉をこすると落ちやすい。症状のない葉も予防のためにかけ、葉の裏面にもかけて全体に散布する。

効果: 散布1時間後、白い部分は完全には消えないものの、散布前と比べてかなり目立たなくなる。予防としても使える。

解説動画: 【うどんこ病対策】重曹植物性オイルスプレーですぐ消える!無農薬で簡単に治す!/ニャハハの家庭菜園

重曹+オイルスプレーの考え方: 重曹水だけでの対処もあるが効果を感じにくかったため、重曹に植物性オイルを混ぜて葉に密着させる方法を採用している。

原液は掃除用の重曹大さじ1と植物性オイル(オリーブ油やサラダ油)200ccに、展着剤として食器用洗剤6滴を加える。すぐ分離するのでよく振る。

希釈と散布: 少量の原液を多めの水で薄めるのがコツ。100均のスプレーボトルに原液を少し入れ、水200ccほどで薄める(2〜3プッシュ程度)。分離が早いので振りながらかける。

散布直後から白い粉が消えていき、一度消えれば翌日以降も消えたまま。消えない箇所は薬がかかっていないだけなので、消えるまでかければよい。さらに葉をコーティングして水を弾き、うどんこ病が出にくくなる予防効果もある。

作物ごとの目安: かぼちゃ・きゅうりは早い段階からうどんこ病が始まり栽培期間が長いので、早め早めに消しながら育てる。

エンドウは栽培終盤に発生するため、季節的にほぼ放任でも大きな問題になりにくい。豆に薬液がかかっても気にしなくてよい。

注意: 農薬を使う場合は殺菌剤がよく効くが、真っ白になる前の、点々と出はじめた初期にかけるのが効果的。

自家製スプレーは薄めで使えば悪影響は出にくいが、あくまで自己責任で行う。

解説動画: 【うどんこ病】今年は要注意!正しいうどんこ病予防と対策を徹底解説!【有機農家直伝!無農薬で育てる家庭菜園】/菜園アドバイザーあぐりんのあぐりんちゃんねる🍉

概要: 原因はカビの一種である糸状菌。かぼちゃ・きゅうりなどのウリ科だけでなく、トマトなどのナス科やいちご、花でも発病する。

はじめは全体がうっすら白くなり、次第に濃くなってうどん粉をまぶしたような症状になる。葉の表面が覆われると光合成が阻害され栄養も奪われて生育不良となり、ひどい場合は真っ白になって枯れる。

発生しやすい条件: 病原菌はカビだが通常のカビと違い、湿度が低く冷涼な環境を好む。そのため春から梅雨前、秋にかけて発生しやすく、逆に梅雨や真夏は繁殖しづらい。

株が弱っていると発症しやすく、日照不足・肥料の過不足・連作障害・水分不足が要因。こうした状態にならない環境づくりが大事。

予防と環境づくり: 一番大事なのは樹勢の維持。肥料が効きすぎているときは脇芽を取り、不足しているときは追肥する。土が乾燥しないよう適度に水分を与え、雨が少なく乾いているときは定期的に水やりをする。

葉が重なり合わないよう摘葉やつる整理をして日当たり・風通しを良くする。発症した葉を見つけたら早めに切って畑の外に持ち出す。

重曹オイルスプレーの作り方: 初期症状なら化学農薬を使わなくても重曹や酢などの自然農薬が有効。作り方は水500mLに重曹0.5〜1g(500〜1000倍)と植物性オイル(キャノーラやオリーブ油)大さじ1を入れてよく混ぜる。展着剤代わりの食用洗剤は任意(この人は使わない)。

重曹は沈殿しやすくオイルは分離しやすいので散布前にもよく混ぜ、葉の表だけでなく裏にもかけると白い粉が薄まる。症状のひどい葉は切って畑の外へ。

重曹と酢は特定農薬として殺菌効果が認められており、酢なら水で100倍に薄めて使う。どちらも週1回程度が目安で、濃度が濃すぎたり間隔が狭すぎると葉を傷めるので注意。

解説動画: [Powdery Mildew] Here's an easy way to deal with it using baking soda or vinegar | Katchan's Orga.../マイファームTV -野菜づくりって楽しい!

概要: うどんこ病はきゅうり・かぼちゃ・えだまめでよく発生するカビ性の病気。最初は葉の一部に白い胞子のようなものができ、そこから他の葉へ広がって最終的に株全体が真っ白になる。

こうなると葉の表面が覆われて光合成ができず、株が弱って枯れてしまう。株全体に広がる前の対策が肝心。

早期対処と衛生管理: 白い胞子が出た葉はその部分を切って畑の外に持ち出す。ただし切りすぎると光合成できる葉がなくなるので、本当に初期のうちに見つけて取るのがよい。

菌が手や体についたまま他の植物を触ると広がるため、撤去後は手を洗ってから作業する。

予防で一番大事なのは風通しを良くすること。いらない葉や余分な葉は整枝の中で取り除く。

重曹スプレー・酢スプレー: 重曹スプレーは重曹1gに対し水1L(1000倍)が目安。濃すぎると植物が弱り、薄すぎると効果が出ない。酢スプレーは砂糖などが入っていない酢を約20倍(例:酢15mLに水300mL)で使い、同じく濃度に注意。

仕組みは、重曹がアルカリ性、酢が酸性にして植物のpHを変え、菌の繁殖を防ぐというもの。両者を混ぜると中性になって効果が落ちるので絶対に合わせず、それぞれ別に使う。展着剤として油を混ぜると葉に密着しやすくなる。

納豆菌スプレー(おまけ): 食べ終わった納豆のカップに水を入れて混ぜ、納豆菌を水に移す。希釈率は気にしなくてよい。そのままだとスプレーが詰まるので、キッチンペーパーやガーゼ、コーヒーフィルターで濾してからスプレーに入れる。

うどんこ病の菌よりも強い納豆菌で退治するという狙い。病原菌が広がってからでは効きにくいので、初期に早めにまく。効果が出ないときは乾いた後にもう一度吹きかける。日々の観察が大切。

解説動画: うどんこ病の予防と対策|草花の病気対策【カインズ草花の病気_01】/カインズ公式チャンネル

概要: うどんこ病は葉に白い斑点ができ、徐々に葉全面がうどん粉をかけたように白くなる。他の病気と区別がつきやすく初心者でも発見しやすい。野菜・草花・観葉植物・樹木・花など多くの植物がかかる。

進行すると葉が黄色く変色・縮れて枯れることもあり、つぼみや花にも発病する。葉の表面が覆われて光合成が妨げられ生育不良となり、花が咲かない・野菜の味が落ちる・果実が大きくならないなどの被害が出て、ひどいと枯れる。

発生しやすい条件: 春から乾燥して高温の環境や、植物が弱っているときに発生する。日光不足、肥料のやりすぎ・不足も引き金になる。

地植えの場合は連作障害も原因で、毎年同じ場所に同じ野菜を栽培すると病原菌が多くなって生育が悪くなる。

予防と対策のポイント: できるだけ水はけを良くして根が元気に育つようにする。狭い場所に植えすぎず株や葉の間を開けて風通しを良くする。適量の水をまいて乾燥しないようにする。

発症時の処置: 発生を見つけたら、まず症状が出た葉だけを切って様子を見る。切った葉は必ず植物から離し、焼却するか捨てる。

症状が広がる場合は、軽症のうどんこ病なら1週間おきくらいに酢を水で薄めたものや重曹を散布すると症状が消えることがある。

症状が進んでいる場合は殺菌剤をまくのも効果的だが、種類が多いため、対象の病気・害虫や使用条件がラベルに合っているか必ず確認する。うどんこ病は植物によって病原菌が異なり、生きている植物にしか発生しないので、早めに見つけて処置できるよう日頃からよく観察する。

解説動画(海外・英語): Prevent & Treat Powdery Mildew and 4 Home Remedies that Work!!/Next Level Gardening

何が起きているのか: うどんこ病は暖かく湿った環境で増えるカビで、たいてい株の下のほうの葉に小さな白い胞子として現れ、放っておくと株全体へ広がる。葉が覆われると光合成ができなくなって黄変・落葉し、開花と結実まで止まる。動画の作者はどれだけ気をつけていても出るときは出るので、有機的な方法で100%避けられるとは言い切れないと正直に述べている。以下は「出にくくする」ことと「出たあと止める」ことの両方。

出にくくする:詰めて植えない・風を通す・日陰に植えない: 第一に株間を詰めない。トマトのようにかかりやすい作物はこまめに整枝して株の中に風を通す。カボチャ・ズッキーニの仲間も非常にかかりやすいので、出た葉(たいてい古い下葉)を見つけしだい取り除く。取った葉は堆肥に入れない・地面に置いたままにしない。そこで病原が残って広がる。もう一つよくある失敗が日を好む作物を日陰に植えること。これはほぼ確実にうどんこ病を招き、しかも日照不足のままでは治すのがきわめて難しい。

水やりは葉ではなく土へ。ただし理由が少し違う: 「葉が濡れると湿度が上がってカビる」と説明されがちだが、作者はもう一段踏み込んで病原はしばしば土の側にいて、水やりの跳ね返りで土から葉へ運ばれると説明している。だから低い位置から、跳ねないように土へ水をやる。夏に雨が多い地域では、シーズンの初めに厚くマルチをして土の胞子を覆ってしまう。乾いた夏の地域でもマルチは水分保持の意味で有効。作者自身は点滴(ドリップ)灌水を導入して、土は濡らし葉は濡らさない形にした。

出てしまったとき:ニームオイル: 作者が長年使っているのはニームの種と葉から作るニームオイル。出はじめた胞子に対して24時間で止まるという経験。製品の指示どおりに希釈し、葉の表と裏にたっぷり散布する。同時に液体の海藻(ケルプ)肥料を混ぜて葉面施肥も兼ねている。予防散布はせず、胞子を見つけた時点で使う。ミツバチへの影響を心配する声については、ニームは植物を食べる噛む・吸う虫に効くもので、できれば花には掛けないようにしつつ、園芸で使う濃度よりずっと高い濃度でないと蜂に害が出ないという研究しか見つからなかったと述べている。

動画が紹介している家庭内の代用品(出典どおりの紹介): ニームオイルが手元に無い場合として4つ挙げている。いずれも動画の作者の紹介で、日本の登録農薬ではないので、作物や状況によっては使えない・効かないことがある点は踏まえたい。1つ目は牛乳で、化学殺菌剤より効いたという研究が複数あるとし、理由として牛乳が日光と反応して生じる活性酸素がカビを殺すのではないかと説明、牛乳4:水6で数週間おきに散布する。2つ目はマウスウォッシュで、エタノール系のもの1:水3。3つ目は酢で、水約3.8Lに対して酢を大さじ2〜3、葉の表裏に散布。4つ目は重曹で、水約3.8Lに重曹を大さじ3、食器用洗剤を数滴、油を大さじ1(油と洗剤は葉に留まらせるため)。

べと病(病気)

葉に黄色っぽい角ばった斑ができ、裏側に灰色のカビが生える。多湿・長雨で急に広がる。 対策:水はけと風通しをよくし、混み合った下葉を除く。同じ科の連作を避ける。

解説動画: Use this! The best way to prevent the troublesome downy mildew in onion cultivation ♩ Effective t.../庭なし家庭菜園!ポコずチャンネル

概要と発生原因: たまねぎ栽培でほぼ必ずと言っていいほど発症する代表的な病気がべと病。特に3〜5月に多く、この時期の予防と対策が重要。

原因は大雨が降り続いたり気温差が激しいこと。11〜12月の植え付け時はまだ暖かいが、2〜3月に急激に温度が下がることでたまねぎがダメージを受け発症すると言われる。

放置すると収穫量が減るだけでなく、最悪の場合はたまねぎが全滅し腐って枯れることもある。

症状の見分け方: 葉の中間あたりに楕円形の縦筋が入り、茶色く変色するのが典型的な症状。最初は灰色のカビの胞子がうっすらと付着する。

この胞子は晴れた日に付着し、雨が降ると胞子が流されて一気に株全体へ広がる。

進行すると枯れた所から葉が折れ、最終的には黒紫色になって腐ってしまう。

対策は早めの収穫: 定期的に農薬を使う農家でもかかることがあり、完全に防ぐのは難しい病気。かかった後にいかに広げず育てるかがポイントで、適切な時期の収穫が大事な対策になる。

全部の葉が茶色になるまで待たず、葉が茶色くなってきたら、まだ小さくても早めに収穫すると他株への感染を防げて結果的に多く収穫できる。初期症状なら食べられる。

抜かずに放置すると土にも菌が残り、次に育てる野菜にも感染する恐れがあるため、べと病と分かった時点で早めに収穫する。

おすすめの薬剤: 農薬で防ぎたい場合はアゾキシストロビン水和剤(殺菌剤)がおすすめ。原因菌を抑える効果があり、雨に強く効果が長続きする。

予防として2〜3月に1回、発生してしまったら拡大を防ぐためもう1回散布するのが効果的。

解説動画: 【キュウリ栽培の病気】うどんこ病、べと病を簡単に予防と治療をする方法(症状の見分け方〜予防方法〜治療方法)23/6/13/塚原農園

概要と発生条件: 露地できゅうりを育てるとほぼ必ず出る病気で、カビの胞子が付着して発症する。気温が20℃をやや超え、じめじめと湿度の高い梅雨の季節が出やすい。

放置すると最終的に枯れる。べと病は水分の多い株元など、地面に近く多湿な下の方から出やすい。

症状の見分け方: 感染した部分は葉が茶色っぽく変色する。特徴は葉脈に沿ってブロック状(四角)に出ること。きゅうりの葉は葉脈で四角く区切られており、その一つ一つの四角に合わせて茶色く枯れる。葉の裏も同じように茶色くブロック状に出る。

似た病気は丸く出るが、べと病だけが四角く出るのが見分けのポイント。風で振り回されてつるに擦れた傷は葉全体が丸っぽく擦れた感じになり、べと病とは区別できる。

放置すると1週間ほどでほぼ全葉に広がり、1箇所あれば見えなくても全体に菌が付いていると考えた方がよい。

予防(葉かきとお酢散布): 植え付けから1〜2ヶ月でつるが伸びたら、マルチから30cmほど・膝より下の大きな下葉をかき取って風通しを良くする。

加えて、水で希釈したお酢をスプレーで定期的に噴霧する。カビの胞子は葉表より裏側に付きやすいので、葉裏・株元のつる・新芽まで、1週間に1回ほどのペースでかける。

お酢には殺菌作用があり、農薬に頼らず使いやすい。

治療とお酢の使い方: 感染葉が全体の中の数枚だけなら、霧吹きよりもハサミで切り取って畑の外へ持ち出す方が効果的。残った葉には希釈したお酢を、葉裏・茎・株元まで下から上に向けて重点的に散布し、付着した胞子をやっつける。雨の日は流れてしまうので晴れ間を狙う。

使うお酢は、酢に鷹の爪とニンニクを入れ約1ヶ月熟成させた原液を、予防は1000倍・治療は500倍に希釈。日中の暑い時間帯は避け、朝7時頃や夕方5時過ぎに散布するとよい。

解説動画: If your cucumbers get downy mildew! The ultimate secret to recovery, treatments, and remedies ♩ C.../庭なし家庭菜園!ポコずチャンネル

概要と症状: べと病はカビによって引き起こされ、葉に症状が出るきゅうりの代表的な病気。

初期はまず葉の縁が枯れ、そこから菌が葉の中へ侵入し、黄色い小さな斑点が葉全体に広がっていく。進行すると斑点が大きくなって葉脈ごとに区切られ、四角い黄色っぽい斑点になったり穴が開いたりする。放置すると葉が抹茶色に枯れる。

感染力が非常に高く進行が早いため、放っておくと株が枯れて収穫量が激減する。

予防(サンボルド): 予防には、有機栽培にも使える天然成分の殺菌剤サンボルドがおすすめ。10円玉にも使われる銅でできている。水で500倍に薄めてきゅうり全体に散布する。

使用回数の制限はないが毎日ではなく1週間に1度ほどのペースが目安。ただし感染力が強いため、近くでべと病が大発生すると防ぎ切れない場合もある。

治療(摘葉とGFワイドヒッター): 黄色い小さな斑点が出た初期に見つけられれば、その葉を取り除けば感染を防げる。取った葉は近くに捨てずしっかり処分する。

四角い斑点や穴が開くまで進行すると、菌は茎やつるにも付いていて葉を取っても再び広がるため、予防と治療の両方ができるGFワイドヒッターを1000倍に薄め、症状部だけでなくつるや茎など全体に散布する。雨に強く長く効く。

ひどく枯れた葉は取り除くと新しい葉が展開して結果的によく育つ。摘葉に使ったハサミは消毒しないと他の野菜に感染させるので必ず消毒する。

発生時期と基本対策: ゴールデンウィーク頃から広がり始め、べと病が最も好む湿度と温度になる梅雨がピーク。梅雨明けの暑く雨の降らない夏はピタッと止まる(治りはしないが広がらない)。9月中旬に梅雨に似た気温・湿度で再びピークが来て、10月中旬頃に自然と収まる。

基本対策として、葉を茂らせすぎると風通しが悪くなり発病しやすいので注意する。特に株元の葉はしっかり取り除いて風通しを良くし、膝上あたりから葉を茂らせるのがコツ。

解説動画: Tips for controlling cucumber downy mildew learned from Japanese farmers !/農家直伝!家庭菜園らいふ

概要: べと病はきゅうりの天敵で、カビ菌による病気。薬剤を使っても解消しづらいのが特徴。

感染すると下の葉から上の葉へと広がり、最終的には株全体が侵されて枯れていく。

初期の対策(摘葉と葉面散布): 1つ目は摘葉。発生したらすぐに葉をカットして除去すると、上の葉への発生が減り感染を抑えられる。

2つ目は重曹やお酢を使った葉面散布。葉を傷めず強くしながら1週間〜10日に一度散布する。かけ過ぎということはほとんどないので、葉の裏か表にまんべんなくたくさんかけてよい。苗への被害もほぼないので、この間隔で続けるとかなり被害を抑えられる。

ひどい時の摘葉と液肥での復活: 対策をしても上まで感染してしまった場合は、感染した葉を全て除去する。中間の葉が全くない丸坊主の状態まで取ることもある。光合成や水分補給ができなくなるリスクは伴うが、上のしっかりした葉が5〜6枚残っていればまた収穫できる。

除去後は液肥「ネイチャーエイド」で復活を待つ。根や葉に活力を与える資材で、100%ではないが丸坊主の状態からべと病を克服して育つことがある。

べと病の葉はその都度出てくるので、発生したら摘葉を繰り返すと良い葉が出てくる。

ネイチャーエイドの使い方: 原液を約1000〜1500倍に希釈して使う。10Lの水にペットボトルのキャップ3杯でおよそ1000倍(1Lに1cc)。丸坊主の状態なので強めにする場合は10Lにキャップ2杯(約14cc)ほど。

根焼け・葉焼けがなく、灌水代わりや通常の追肥にも使える。ペットボトルの下を切って漏斗を作り、マルチを少し持ち上げて株元に注ぐとこぼれず効率的。

1回に約250ml×2杯、週に2〜3回与えると元気になる。

解説動画: べと病の予防と対策 草花の病気/カインズ公式チャンネル

概要: べと病は野菜・草花・果樹などに発生するカビが原因の病気。

主に葉に発生し、斑点ができた部分の葉裏に、白色から明るい灰色や薄紫色のカビ(胞子)が密生するのが特徴。植物の種類によって症状は様々で、病原菌も異なる。

症状の進行: 初めは境界のはっきりしない小さな斑点ができ、主に下の葉から発生して徐々に上の葉へ広がる。発病した葉は乾燥が続くと乾いてパリパリになり、雨が続いて湿度が高いとベトベトになる。

進行すると点在していた斑点が大きくなって薄茶色に変わり、葉裏にすす状のカビが生える。放っておくと斑点の中央が黒色に変化し、弱い株は枯れる。

斑点が増えると葉の一部または全部が黄色や白くなり枯れる。程度がひどいと、一部の野菜や果樹では花・つぼみ・果実にも発病する。

発生しやすい条件: わずかな水分でも菌が繁殖して伝染する。株元の葉が茂りすぎて風通しが悪い状態や、水はけの悪い土壌が発病の大きな原因になる。

春と秋に曇りや雨が続いて湿度が高くなると発生しやすい。バランスの悪い肥料の与え方で植物が軟弱になったり、前年発病した場所での栽培も発生傾向を高める。

予防と対策: 風通しを良く保ち、水はけのよい場所を選んで過湿を避ける。雨や水やりで泥と一緒に病原菌が跳ね上がるのを防ぐため、株元周辺をビニールやわらなどで覆う。肥料のやりすぎ・不足に気をつけ、落ち葉や花がらはこまめに取り除いて株元を清潔に保つ。

発生しやすい時期の前に殺菌剤を散布すると予防になる。病原菌は主に葉の裏表の気孔から侵入するので、地面に近い部分を重点的に、葉裏表とも丁寧に散布する。

発生が初期で症状が軽ければ、症状の出た葉だけを摘み取って様子を見る。少しでも枯れ始めた葉は胞子の拡散を防ぐため必ず除去する。株全体に広がる場合は早めに市販のべと病薬剤を検討し、対象植物・使用条件がラベルの表示と合っているか必ず確認する。

ヨトウムシ(害虫)

夜間に葉を食い荒らし、昼は株元の土の中に隠れる。大きくなると被害が急増する。 対策:夜か早朝に見回って捕殺し、株元の土中も確認する。防虫ネットで産卵を防ぐ。

解説動画: A natural enemy of spring and summer vegetable cultivation! Repel cutworms in your home garden or.../農家直伝!家庭菜園らいふ

概要: ヨトウムシはヨトウガの幼虫で、ほとんどの野菜の葉を猛烈な勢いで食害する。放置すると一晩で野菜が食い尽くされることもある厄介な害虫。

発生時期は3月ごろから秋野菜の収穫期までと長く、家庭菜園のほぼ全期間で警戒が必要。この動画では家庭菜園向けのトラップと対策を5つ紹介している。

防虫ネットと農薬: 防虫ネットは物理的に成虫の侵入・産卵を防ぐ。ただし土作りの段階で卵や幼虫が土中に紛れていることがあるため、土いじりの時に見つけて捕殺する。ネットは裾を隙間なく土で埋め、破れて穴が空いたらガムテープなどで補修してから張る。

農薬は効くものが限られるが、土に混ぜて使う粒状タイプや乳剤があり、土作りの段階で土中に混ぜ込むのが効果的。散布はタイミングが重要。

コーヒーと米ぬかトラップ: コーヒーの液を葉全体にまんべんなくかけると、匂いでヨトウガや幼虫が寄り付かなくなる。コーヒーの出がらしは株元の土にまいて軽く混ぜると忌避効果が高まる。

米ぬかトラップは、葉や株元(割り箸で探す)を見ても幼虫が見つからない時に有効。株元近くに穴を掘り、紙コップやペットボトルに米ぬかを詰めてうねと水平になるよう埋め込む。ヨトウムシは昼間は土中に潜み夜に葉を食べに出るが、大好物の米ぬかに先に潜り込むので、2〜3日置いてから割り箸やピンセットで探して捕殺する。

雨で濡れると匂いが飛ぶので張り替え、長く置くとカビるので一定期間で撤去する。

酢を使った対策: 酢を使う方法は3つ。

①米酢や木酢液を散布すると野菜の活力剤にもなり、丈夫な野菜は害虫がつきにくくなる。②酢を根元にかけると根が活性化して養分の吸収力が高まる。いずれも300〜500倍に薄め、原液は使わない。

③焼酎トラップ:20度の焼酎200cc程度に砂糖約30gなどを加えた液をペットボトルに入れて仕掛ける。ヨトウガの成虫が飛ぶ高さに合わせ地上1〜1.5mほどに設置し、雨水が入らないよう庇を付ける。置きっぱなしは逆に害虫を呼ぶので時々交換する。

解説動画: 【家庭菜園】3分でわかる虫の対策、対応【バジルにヨトウムシ 】/植物系男子研究室

概要: 庭で育てているバジルの葉に穴が開き、食害の形からヨトウムシ(ガの幼虫)と判断。メンテナンスをしながら退治と予防を行う様子を紹介している。

探して捕殺する: まず傷んだ葉を取り除き、葉や穴の周りを探すとフン(黒い粒)が手がかりになる。穴の開いた葉を追っていくと1匹目、続けて元気な2匹目を発見。葉に穴を開けていた犯人を捕獲する。

ヨトウムシは土の中にも潜むので、生えていた雑草を掃除しながら土中も探し、合わせて4匹ほど捕まえた。

コーヒーかすで予防: 予防にはコーヒーのかすを使う。ヨトウムシはコーヒーを嫌うとされ、土に混ぜると出て行ったり寄り付かなくなるという。

本来は乾いたかすの方が土になじみやすいが、その日飲んだコーヒーのかすを株元の土にざっくり混ぜ込んで対応した。

解説動画: 土に中に潜むヨトウムシ・ネキリムシ対策 どこを探せばいい?どう対策する?/鈴木農園TV

概要: はくさい・キャベツ・ブロッコリー・レタスなど秋冬野菜を食害する厄介な虫、ヨトウムシを紹介(ネキリムシと合わせて解説)。

ヨトウムシはヨトウガの幼虫で、昼は土の中に隠れ夜に活動する『夜に盗む虫』。見た目は黒っぽいが、幼い時期は青虫のような緑色をしている。

被害の特徴と探し方: 小さい幼虫は葉の裏に群れて食べるため表面が白っぽく見え、やがて葉が編み目状になる。硬い葉脈を残して柔らかい部分を食べるのが特徴。

株が切り倒されたり食害跡があるのに虫の姿が見えない時は、株の周りの土を軽くほぐすと出てくる。1株に1匹ではなく株回りに3〜6匹いることが多いので、被害株の周りは念入りに探して捕殺する。

アブラナ科のほか、いちご・レタス・にんじん・ねぎ・夏野菜など幅広く食べる。

農薬での対策: 農薬を使わない場合は手で取るしかないが、農薬の方が早く効率的。誘引毒餌タイプのベイト剤(動画ではネキリ・ヨトウ用のベイトを紹介)は株回りにまくだけで、食べた虫が死ぬ手軽なタイプ。

ほかにプレバソンフロアブルやアファーム乳剤、プレオフロアブル(水で薄めて散布)、ダイアジノン(土に混ぜる)、オルトランやダントツ剤などがある。ただしオルトランはレタスには登録がないので注意(ブロッコリー・キャベツ・白菜は可)。有機栽培でも使える自然系としては、菌の力で殺すBT剤のゼンターリ顆粒水和剤がある。

ポイントは幼虫が小さいうちに散布すること。大きくなると農薬が効きにくくなるので、小さいうちに予防的に使うと効果が高い。農薬の節約にもなる。

解説動画: Prevent fallworm damage in summer vegetable cultivation in home gardens and on farms! 5 pest cont.../農家直伝!家庭菜園らいふ

概要: ヨトウムシはヨトウガの幼虫で、ほとんどの野菜の葉や茎を食べる厄介な害虫。幼虫が発生すると一晩でたくさん食べられてしまう。幼虫は毛がなく黒っぽい。

ヨトウガにはヨトウガやシロイチモジヨトウなど多くの種類があり、成虫は葉裏に一度に450〜2300個もの卵を産む。発生時期は3月から秋までと長く、家庭菜園のシーズン中ずっと警戒が必要。夏野菜向けの予防対策を5つ紹介している。

捕殺のコツ: 見つけたら捕殺する。ヨトウムシは夜から朝方にかけて活発になるため昼間は捕まえにくく、朝早い時間や夜の時間帯を狙って探すとよい。

葉が食べられていて下にフンが落ちている所はヨトウムシがいる可能性が高いので、そのあたりを集中して探す。

忌避散布(唐辛子焼酎液・コーヒー): 唐辛子焼酎液は忌避剤で、退治はできないが寄せ付けにくくできる。自然農薬なので有機栽培でも使える。作り方は、35度以上のホワイトリカー(焼酎)に鷹の爪などの辛い唐辛子を細かく切って60gほど入れ、2〜3か月漬け込み、約500倍に薄めてスプレーする。

コーヒー液も有効で、葉の裏表両面にかける。インスタントコーヒーでよく、効きが弱ければ濃くする。コーヒーの出がらしを土の表面にまくのも匂いで嫌がらせる。

防虫ネットと草木灰: 防虫ネットで物理的に寄せ付けないようにする。5月初旬は苗の植え付け時期で、ここで食害されると栽培が終わってしまう。ただしネットを張っても中の土にヨトウムシがいることがあるので、張った後も毎日観察する。裾から入られないようペットボトルなどを重しに使うと設置・取り外しが楽。

草木灰は落ち葉などを燃やした灰で、リン酸やカリを含み元肥にも使え、灰の匂いを虫が嫌う。唐辛子焼酎液は狭い範囲向きなので、作付けが多く広範囲な場合は草木灰を直接まくとよい。ただしアルカリ寄りになるため、pH6.5以上の土壌などまく場所は選ぶ。

解説動画: 【なんじゃこりゃ~!?】ヨトウムシ対策に使った卵の殻で思わぬ効果が出ました。【白菜】【キャベツ】【ブロッコリー】/ひろちゃん農園

概要: 今年はヨトウムシが多く、じゃがいもの葉やごぼう、にんじん、はくさい・キャベツ・ブロッコリーが食害された。

視聴者コメントのアイデアを受けてヨトウムシ対策を試した記録。

ペットボトル・くん炭・卵の殻: ペットボトルを筒状に切って株の中心に来るよう土に差し込み、ヨトウムシが上がってこないようにする方法を試した。全部の株元にくん炭をまき、さらに卵の殻を大きめに砕いて株元の周りにまいた(ギザギザで這い上がるのを妨げる狙い)。

結果、ヨトウムシの被害はかなり少なくなった(寒くなった影響もあるかもしれない)。

ハサミムシは益虫: 畑にハサミムシが多く、最初は害虫と思って退治していたが、調べるとヨトウムシを食べる益虫だった。肉食で後ろのハサミで捕まえて食べるため、以後は退治せず大事にしている。

結果と注意: 卵の殻をかけた株は明らかに苗の太りがよく、生き生きと大きく育つという予想外の効果が出た。ただしヨトウムシに対しては、卵の殻・くん炭・ハサミムシ・寒さのどれが効いたのか判別できず、対策効果ははっきり確認できていない。

秋野菜では今のところ弊害はないが、春はアブラムシが発生しやすいため、春に改めて検証したいとしている。

アオムシ(害虫)

モンシロチョウの幼虫で、キャベツなどアブラナ科の葉を穴だらけに食害する。 対策:植え付け直後から防虫ネットで産卵を防ぐのが最も確実。見つけたら捕殺する。

解説動画: A thorough explanation of how to deal with caterpillar pests in the early stages of growing autum.../農家直伝!家庭菜園らいふ

概要:アオムシとは: アオムシはモンシロチョウの幼虫で、キャベツ・はくさい・ブロッコリーなどアブラナ科の野菜に多発する。モンシロチョウが1〜2秒葉に止まっただけでもすぐ産卵し、約1週間で孵化する。

孵化直後は5mmほどだが、羽化前には3〜4cmまで大きくなり、数が多いと葉を食い尽くしてスケルトン状態にされてしまう。これをいかに防ぐかが、秋のアブラナ科栽培で最大のポイントになる。

対策1:苗のチェック: 苗の段階ですでに卵が産み付けられていることが多い。ホームセンターなどで売られている苗はむき出しの状態なので、モンシロチョウが止まって産卵している可能性が高い。

植え付ける前に葉の表と裏を丁寧に確認し、卵が産み付けられていないか、すでに孵化した幼虫が這っていないかをチェックする。これが最も重要なポイント。

対策2:防虫ネットで飛来を防ぐ: 植え付けが終わったらすぐに防虫ネットを張り、モンシロチョウなどの飛来を防ぐ。

トンネルパッカーで四隅を固定しても、ネットの裾には隙間が残り、そこから虫が侵入する。裾に土をかぶせて隙間をふさぐことで、侵入を確実に防げる。

対策3:植え付け後のこまめな見回り: 見逃した卵や、ごく小さな孵化直後の幼虫が潜んでいることがある。

植え付け・防虫ネット設置後は1〜2週間ほぼ毎日、ネットを少したくし上げて葉の裏・葉の隙間、時には茎までチェックする。約2週間のあいだ新たなアオムシの発生がなければ、問題なく育っていくと考えてよい。

解説動画: [Measures against caterpillars] Are your leaves always being nibbled? Early detection can change .../家庭菜園の達人

概要:葉を食べる蝶の幼虫の被害: はくさい・キャベツなどのアブラナ科は虫がつきやすく、特に植えたばかりの株は葉の量が少ないため、食害されると光合成ができず最悪枯れてしまう。上に育つ葉物ほど虫に好まれる。

キャベツは結球し、外葉ほど古く内側ほど新しいので、外葉が食われても中を守ればよいとも言えるが、光合成する面積を考えると株全体を守る必要がある。少しかじられただけでも命取りになりうる。

見つけ方:葉裏・食害穴・卵を確認: モンシロチョウなど蝶の幼虫は、葉の表と裏の同じ位置につくこともあり、大きい個体は目で見つけやすい。ただし大きい幼虫ほど食べる速度が速い。

葉に穴が空いていたら作物のSOSのサイン。幼虫が見当たらなくても必ず葉裏を確認する。さらに卵は見落としやすいので、卵の有無もチェックすること。放置すると孵化して幼虫になり、また大きく育ってしまう。

対策:農薬と早期発見・早期対策: アブラナ科の無農薬栽培は難しい。定植前に害虫に効くオルトランを施す方法があり、定植後はキャベツに登録のある農薬を使う。粒剤ではなく、液体で希釈して使うタイプを選ぶ。

何よりも早期発見・早期対策が重要で、定期的にこまめに畑を見回れば、作物の異変にいち早く気づき、すぐ対策を打てる。

コナガ(害虫)

小さな幼虫がアブラナ科の葉を薄く食べ、葉が透けて窓のようになる。薬剤が効きにくい。 対策:防虫ネットで物理的に防ぐのが基本。捕殺と被害葉の除去を続ける。

解説動画: 家庭菜園や農園栽培で注意したい3月のコナガ対策!春のアブラナ科野菜が狙われる!?被害を減らす為の害虫対策を徹底解説!【農園ライフ】/農園らいふ+(プラス)

コナガとはどんな害虫か: アブラナ科野菜を食害する蛾の仲間。幼虫はアオムシ(モンシロチョウの幼虫)にそっくりで見間違えやすいが、それより小さい緑色の虫。成虫もモンシロチョウよりずっと小さい小型の蛾。寒さに強く春の早い時期から活動を始め、春に発生が多くなる。

成虫は葉裏に卵を1枚1個ずつ産むため一度に大量発生はしにくいが、卵も幼虫も葉裏にいて見つけづらい。農薬への抵抗性が強く薬剤が効きにくいのが厄介な点。さらに成虫→幼虫→さなぎ→成虫のサイクルが短く、世代交代が非常に速いのがアオムシと違うところ。

春の発生分は夏にアブラナ科野菜が減っていったん少なく見えるが、8月以降に秋のアブラナ科を植えると再び増え、秋に甚大な被害を出す。暖冬だと11〜12月まで被害が続くこともある。だから春の早い時期に密度を下げておくことが1年の野菜作りで重要になる。

発生チェックと畑まわりの対策: 食害は葉裏から進み、葉に薄い膜のような跡が残るのが目印。ビニールをかぶせた栽培では中で越冬している可能性があるので、葉の周りや葉裏を確認する(必ず葉裏に産卵するので裏面チェックを忘れない)。

3月ごろ気温が上がるとコナガをはじめ害虫の活動が活発化する。また、アブラナ科の雑草(ナズナや菜の花など)にコナガが集まるので、株元も含め雑草をこまめに除去しておく。

防虫ネットの張り方: 1〜2月は被害が少なく防虫ネットを甘く張りがちだが、3月中旬以降は裾を土でしっかり埋めて成虫や幼虫の侵入を防ぐ。裾に隙間があると入られてしまう。

3月は風が強い日が多くネットが外れたり隙間ができたりして被害に遭うことがあるので、強風の前後には必ずメンテナンスをする。

唐辛子焼酎液での予防と見つけ方: 唐辛子焼酎液には害虫を寄せ付けない忌避効果がある。コナガは葉裏に産卵するので、葉の表だけでなく裏側にもしっかりかかるように散布する。週1回程度続けると予防になる。かけすぎると葉を傷めるので全体が湿る程度に。

コナガは薬剤抵抗性がつきやすいため、化学薬剤を多用せず唐辛子焼酎液などの自然農薬を中心に防除するのがよい。

幼虫はアオムシより小さく、アオムシのイメージで探すと見つけられないことがある。1頭ならさほどの被害にならないが、世代交代が速く放置すると被害が広がるので、春のうちに叩いておく。

解説動画: アブラナ科の青虫・コナガ対策:不織布ヘアキャップを使った個別防虫法/Agri JP

使い捨てヘアキャップで青虫・コナガを個別防除: アブラナ科の苗を狙うアオムシ・コナガの対策として、100円ショップの使い捨てヘアキャップ(不織布)を苗に被せる個別防虫法の紹介。

通常の防虫ネットは土の表面のデコボコや風でどうしても数mmの隙間ができ、そこから害虫が侵入して葉に産卵する。ヘアキャップなら支柱も紐も要らず約1秒で被せられ、裾のゴムが鉢の縁に全方位で密着して隙間をなくせる。

素材と仕組み: ヘアキャップの素材はポリプロピレンの不織布(スパンボンド)。光線透過率が約90%あるため被せても苗が徒長しにくく、風や水も通す。

裾のゴムが均等に締まるので、クリップや手で押さえるより確実に隙間をゼロにできる。

設営と水やりのコツ: ヘアキャップは伸ばすと約48〜53cm、直径11〜30cm(3〜4号)の鉢に下まで深く被せると1秒で設営できる。

ただし葉が直接ネットに触れると、成虫がネット越しに葉へ産卵してしまうため、鉢の内側に竹串や割り箸をクロスに立てて数cmの空間(バッファ)を作るのが肝心。

不織布は水を通すので、キャップを外さず上からそのまま水やりでき、水やりのたびに外して虫に入られる失敗を防げる。

コストと注意点: 100均の6枚入りなら1枚約18円、業務用100枚入りを買えば1枚7〜10円ほどでコストを抑えられ、汚れや破れも気にせず交換できる。

ただし使い捨てキャップは農業用のUVカット剤が入っておらず、直射日光で2〜4週間ほどで劣化して破れる。そのため種まきから本葉5〜6枚になるまで(約3週間)の育苗初期を守る技として割り切り、苗が大きくなったら大型の防虫ネットなどへ移行する。

竹串を立てずに葉へ直接べたがけすると、ネット越しの産卵や蒸れ、うどんこ病の原因になるので避ける。

解説動画: 道端の草を煮るだけ!農薬ゼロなのにアブラムシとコナガが2日で消える江戸時代の虫除けの秘密【家庭菜園】 | よもぎ虫除けスプレー | アブラムシ対策自然 | 農薬なし害虫駆除/江戸農家の園芸秘伝

よもぎスプレーでコナガを遠ざける: 道端や川沿いに生えるよもぎを煮出してスプレーすると、農薬・費用ゼロでアブラムシとコナガが数日で去るという江戸時代(練馬)の知恵の紹介。

コナガの幼虫はキャベツ・こまつな・ピーマンなどの葉裏に潜み、葉に小さな穴を点々と開ける。

よもぎ液は虫を殺すのではなく寄せ付けなくする忌避が狙いで、農薬が「来てから殺す」のに対し「来る前に断つ」のが特徴。

作り方(採取と煮出し): 採取は日当たりの良い道端・河川敷など。葉裏に白い綿毛があり独特の香りがするのが目印。除草剤がまかれた場所や交通量の多い道路沿いは避け、田のあぜ・川の土手・住宅地の空き地などのものを使う。手に入らなければスーパーや道の駅の食用よもぎでもよい。

生でも乾燥でも使え、乾燥は精油が濃縮されるので生の1/3量で同等。量の目安は水1Lに対し生葉なら両手1杯(約30〜40g)、乾燥なら一つまみ。鍋に入れ、沸騰後は弱火で15〜20分煮出す。液が黄緑から黄色に変わり香りが立てば完成。

冷ましてから葉を除き、液体を水で1対5に薄める。原液は涼しい場所で3〜4日・冷蔵で7日保存できるが、薄めた後はその日のうちに使い切る。

かけ方とタイミング: 朝9時前か夕方4時以降に散布し、真昼の直射(精油が蒸発して効果が落ちる)と雨の前は避ける。コナガやアブラムシは葉裏に隠れるので、葉の表と裏の両方に霧状に薄くかける(びしょ濡れにしなくてよい)。頻度は週2回、雨の後は翌日かけ直す。

花が咲いている時期は、よもぎの香りをミツバチも嫌うので花に直接かけない。受粉の邪魔をしないよう花から離れた畑に使う。

効く理由と使いこなし: よもぎに含まれるツヨン・カンファー・ボルネオールといった天然精油成分が、コナガやアブラムシには神経を刺激する不快なにおいとなり、「居心地が悪い」と感じて去っていく。ミツバチや天敵の益虫はこれらの成分にアブラムシほど敏感でないため、生態系を壊さず害虫だけを遠ざけられるのが利点。

動画では、2016年に京都大学の研究チームがよもぎ煮出し液を散布した畑で実験し、4週間後にアブラムシとコナガの密度が未散布区より65%低かったと報告された、と紹介している。

最も効果的なのは予防で、虫が出る前から週2回続けること。すでに大量発生している場合はスプレーだけでは追いつかないので、ブラシや布で払い落として水で洗い流してからよもぎ液をかけ、2〜3日おきに繰り返す。

よもぎの代わりにレモングラス・マリーゴールドの葉・ローズマリーなど精油を含む植物も同様に煮て使え、組み合わせると幅広い虫に効く。

さび病(病気)

葉に橙色〜褐色の粉をふいた小さな斑点ができ、さびのように見える。ネギ類やマメ類に多い。 対策:発病葉を早めに除き、密植を避けて風通しをよくする。連作を避ける。

解説動画: 家庭菜園や農園のタマネギ栽培とニンニク栽培の病気予防!病気の抵抗力を上げるお酢を使ったさび病対策とタマネギの育て方!【農家直伝】/農家直伝!家庭菜園らいふ

さび病とは(タマネギ・ニンニク): 冬越しが終わり、2月中旬〜3月にかけて肥大期に入るタイミングで発生しやすい病気。葉の表面に鉄さびのような赤い点々ができ、成長が阻害されてやがて葉が枯れ、肥大しきる前に株が枯れてしまうこともある。

特ににんにくに出やすく、1株に出るとほとんどの株へ感染してしまうのが厄介。無農薬では完全に防ぐのは難しいため、発生を「遅らせる」意識が大切。3月に入るとすぐ出る可能性があり、発生後は葉を切るくらいしか手がないので、事前の予防が重要になる。

お酢を使う考え方: 予防に穀物酢を使う。酢によってさび病の原因となるカビの胞子が広がりにくくなる効果が期待できる。

カビ菌は酸性を好むものが多く、通常はアルカリ性の重曹や石灰で抑えると言われるが、酢は酸性なので中和が目的ではない。

野菜本来の抵抗性を高め、細胞を強くして病気や菌への抵抗力を上げるという狙い。農薬ではないので100%ではないが、無農薬で手軽に予防したい人向け。根張りが良くなる・美味しくなるといった効果も期待できるとしている。

お酢の使い方: 砂糖や果汁などが入っていない純粋な穀物酢を200倍に薄める(水1Lに対して酢5cc程度が目安)。匂いが出るので使い切れる量だけ作り、その日のうちに使い切る。

まだ寒い時期は日中の暖かい時間帯にワンプッシュ程度でよく、かけすぎない。週1回〜2週間に1回のペースで定期的に散布する。農薬と違い1回で終わりではなく、少なすぎても意味がない。2月中旬を過ぎて暖かくなり始めたら開始する。

補足(イチゴと混植の場合): いちごと混植していて石灰だと影響が心配というケースでも、お酢を使う対策なら問題なく、むしろいちごにも良い影響が期待できるとしている。

解説動画: 家庭菜園や農園のニンニク栽培で撒くだけでサビ病対策!春に発生するさび病予防とニンニクの育て方!【農家直伝】/農家直伝!家庭菜園らいふ

さび病とは(ニンニク): にんにく栽培の失敗要因のひとつ。カビ(糸状菌)による病気で春に増殖し、大体4月ごろ(早いと3月)から発生して徐々に伝染する。葉に赤い点々が出て胞子が広がり、やがて葉が黄色く枯れ、最終的に株全体が枯れる。

収穫まで進めば食べる分には問題ないが、6月ごろまでの早い段階でかかると肥大しきらず小ぶりなにんにくになる。無農薬ではほぼ発生するため、いかに病気にかからず6月まで乗り切るかが勝負。収穫間際の発生は肥大がストップするので特に厄介。

有機石灰(カニ殻・カキ殻・海藻)で撒く対策: カニ殻・海藻・カキ殻が混ざった有機石灰を撒く。さび病予防に効くのは2成分。

ひとつはカニ殻に含まれるキチン質で、さび病予防効果があるとされる(カニ殻を酢につけて散布する『カニ酢』の考え方)。もうひとつはカキ殻のアルカリ性で、酸性を好むカビの反対の性質を撒くことで発生を抑える(黒カビ掃除にアルカリ洗剤を使うのと同じ発想)。

海藻でミネラル補給にもなる。前年これを撒いたところ収穫直前まで発生を抑えられ、効果を実感したとのこと。

撒き方: 1平米あたり50〜150gが目安。ひと握りで約60gなので一握りが目安になる(自分のひと握りを一度計っておくとよい)。

にんにくの上からパラパラと撒く。病気は葉から発生するので、葉にかかっても問題なく、むしろ葉にかかることで予防効果が期待できる。

雨や水やりで土に浸透していく。固まらないよう満遍なく。時期は1月中に1回、3月にもう1回(前年は年2回で収穫直前までさび病にかからなかった)。

その他の予防: 資材以外の予防も重要。ひとつは肥料過多にしないこと。追肥のやりすぎや大量施肥は病気が発生しやすくなるので注意。

もうひとつは過湿にしないこと。水やりのやりすぎは土が過湿になり病気が出やすい。水やりは極力控え、水はけが悪い場合は通路部分を掘るなどして排水を改善する。

解説動画: Prevent rust and thrips when growing onions in your home garden or on a farm! A thorough explanat.../農園らいふ+(プラス)

ネギに出るさび病: 梅雨から夏はねぎ栽培で最も失敗が多い時期で、雨の影響で病気や虫が増え、通気性・排水性の悪化も重なる。

4月に植えたねぎでは、地際の部分から上へと赤い胞子状の斑点が広がる、さび病とみられる症状が出始めていた。放置すると影響が広がるので、これ以上増やさないよう早めの対策が必要。

さび病への対策: 重曹水を週1回程度、ねぎ全体に満遍なく散布する。すでに発生している所だけでなく、まだ症状の出ていないねぎにもかける(見えなくてもカビの胞子や菌が付着している可能性があるため)。

感染した葉が少なければその葉を取り除いて蔓延を防ぐ。さび病がひどく出ている株は積極的に除去する。

発生を防ぐ環境づくり: 病気に感染しやすい時期なので、雨による泥ハネを減らすことが予防になる。乾いた敷きわらや乾燥させた雑草を株元に敷いて、長雨や強い雨でも泥がはねないようにする。

あわせて通気性・排水性を良くする。地面が雨で硬く締まっている場合は、クワや移植ごてで耕して株元に土寄せし、水はけを改善する。過湿状態は病気の発生原因になるため避ける。

ハダニ(害虫)

葉裏に群がって汁を吸い、葉が白くかすれる。ひどいとクモの巣状になる。高温乾燥で多発。 対策:葉裏に水を勢いよくかけて洗い流し、適度な湿度を保つ。被害葉は除去する。

解説動画: Tips for preventing spider mites on autumn eggplants from a Japanese farmer !/農園らいふ+(プラス)

ハダニの特徴と見分け方: ハダニはクモの一種で、葉に蜘蛛の巣状の糸を張りながらアブラムシのように爆発的に増える。乾燥すると発生しやすく、8月後半から9月にかけての乾燥の繰り返しで一斉に出ることがある。非常に小さく肉眼では見づらいため、気づいた時には被害が広がっていることが多い。

被害葉は表が白っぽく変色して一見うどんこ病に似るが、裏返すと赤茶色に変色し(養分を吸われた跡)、赤い小さな粒(ハダニ)が群れてコロニーを作っている。成長点付近には蜘蛛の巣が張る。

秋なすは栽培終盤に株が弱ってくると被害に遭いやすいので、定期的に葉裏を観察してチェックする。

対策1 クモの巣の除去と剪定: まず成長点付近に張ったクモの巣をブラシなどで物理的に除去する。個体数が多いと何度もこすることになるが、新芽が被害に遭わないようしっかり取る。完全に白くなった葉の復活は難しいが、成長点が丈夫ならまだ収穫は見込める。被害がひどい部分は剪定して新しい脇芽を出させるのも一つの手。

取り除いた葉は畑に放置せず処分する(放置すると横へ広がり株が全滅することもある)。ブラシや手でこすった後は、広めないよう手をよく洗う。

対策2 重曹スプレー: 重曹スプレーを散布する。ハダニに対して多少の殺傷効果があり、一説では7割ほどの撃退効果とも言われる。ただし農薬ではないので必ず効くわけではなく、こまめに観察しながら散布して徐々に減らしていく。

葉の表裏、特に群れている葉裏と成長点付近を重点的にかける。週1回ほど繰り返すと少しずつ数が減り、きれいな新芽が出てくる。

注意 放置と冬野菜への波及: ハダニはほうれんそうなど冬野菜にもつくため、夏のうちに蔓延させないことが大切。9月中旬以降に発生してしまった場合は、栽培を終わりに向けて株を徐々に撤去していくのも有効な選択肢。

解説動画: [Warning: Explosive Reproduction!] Learn How to Effectively Eliminate Spider Mites [Carmen-kun]/「カーメン君」ガーデンチャンネル

ハダニの正体と見つけ方: ハダニは植物の汁を吸う虫で、昆虫ではなくクモの仲間(頭と胸が一体化し足は8本)。体長1mm前後と非常に小さく、加齢とともに肉眼では見えにくくなる(40代はおおむね見えるが、50代で約半分、60代でさらに半分、70代では2割弱しか発見できないというデータが紹介される)。

被害が出ると葉が黄色っぽくかすれた色になり、病気か害虫か区別しにくい。特徴的なのは葉裏に張る蜘蛛の巣状の糸で、これが見つけるサインになる。よく見ると小さな虫が動いているのが分かる。

発生時期・繁殖力・習性: 春・秋・夏に発生し、特に高温乾燥を好むため夏に向けて急激に増える。冬には減っていく。1匹が1日に10匹前後の卵を産み、寿命は約1ヶ月で世代交代が速い。メス1匹だけで単為生殖して無限に増える力を持つ。

地域によって卵ではなく成虫のまま越冬したり、寒い地域では体を強化して耐えるなど適応力が高く、2億年以上前から生き延びてきたとされる。雑食性で植物なら何でも食べ、雑草にもつく。

習性として足が速く、集団で行動し、高い場所へ登りたがる。羽がないため、移動時は自分の糸を出して風に乗り別の植物へ飛び移る。

ハダニの弱点: 繁殖力が強い一方で弱点が3つある。1つ目は水・雨に弱いこと。高温乾燥を好む裏返しで、強い雨や豪雨で流されたり水たまりで溺れたりして数を減らす。

2つ目は病気にかかること。3つ目は天敵に襲われること。ハダニを食べる捕食性のダニなどの天敵がいて、農業ではこれを利用することもある。自然界ではこうした要因で増えすぎが抑えられている。

防除の方法(薬剤・天然資材・葉水): ハダニはクモ類なので、アブラムシや毛虫用の一般的な殺虫剤は効きにくく、ダニ専用剤(バロックフロアブルなど)を使う。他用途の殺虫剤を使うと天敵まで殺してしまい逆効果になり、また生き残った個体が薬剤耐性を持つ子孫を残しやすいため、下手な薬は避ける。

農薬に抵抗がある場合は、ヤシ油系の資材で気門を油で塞いで窒息させる方法(耐性がつかない)や、ニームオイル(植物を健全にする効果もあり、木酢液や展着剤との併用で効果が上がる)がおすすめ。

資材がなくても、噴霧器やシャワーで葉裏を中心にたっぷり水をかける葉水で洗い落とせる。水に弱い性質を利用し定期的に行うとよい。ただし雑草のない環境では葉水だけでは再発しやすいので、資材の併用や、あえて周囲の雑草へ逃がす対処も選択肢になる。

解説動画: Be careful after the rainy season ends when growing summer vegetables in your home garden or farm/農家直伝!家庭菜園らいふ

発生時期と症状の進行: ハダニは梅雨明けのカラッとした天気になると発生が始まり、気づいた時にはかなり進行していることが多い。雨が少ない年はすでに多く発生する。

症状はまず葉の緑色が抜けてきて、末期には白っぽくなり繊維しか残らない手遅れの状態になる。葉を裏返すと茶色い点状のハダニがおり、コロニーを作ると蜘蛛の巣状の糸の塊がかかる。

これが葉裏全体に広がり、やがて株の成長点に移って成長点全体を糸で覆ってしまうと、その株は成長が見込めなくなる。だからこそ初期段階での対策が重要になる。

お酢が効く理由: この動画ではお酢を使った対策を紹介する。メリットは2つ。1つ目は、お酢を葉にかけると葉が吸って代謝が良くなり、余分な窒素が代謝されて害虫がつきづらくなること。2つ目は、葉が虫にとっての毒素であるポリフェノールなどをより多く分泌するようになること。

お酢自体に虫を殺す力はないが、虫を寄せ付けにくくする効果がある。

お酢散布の使い方: 醸造酢(米酢が最適)を300倍前後に希釈した酢水を用意する。連続して噴射できる蓄圧式の噴霧器が作業しやすい。ハダニは葉裏に潜むので、葉をめくりながら酢水で洗い流すように散布する。

一度で全部落ちたと思わず、何回か繰り返すことが重要。ただの水で流すよりも、お酢は葉に良い効果があるぶん一石二鳥になる。成長点に張り始めた蜘蛛の巣状の糸はまだわずかに見えても放置するとあっという間に増えるので、見つけ次第撃退する。

解説動画: 【ハダニが大増殖!】無農薬で駆除する方法がこちら【対策】/ザキ's Garden

ハダニ・サビダニの被害と見つけ方: 植物につくダニにはハダニとサビダニ(茶ダニ)があり、足の数などで厳密には異なるが分類上はどちらもクモの仲間。植物の茎や葉に口針を刺して汁を吸い、植物を枯らして実も汚くする。トマトにはサビダニがつきやすい。

1匹あたりの被害は小さいが、1日に何十〜何百匹も産んで倍々に増え、数の力で葉を一気にやられてしまう。肉眼で見つけるのは難しく(0.1mm以下)、年齢が上がると見えにくくなる(30代で約6割、60代で約3割しか見えない)。

目安は葉や茎が茶色くなること、そしてハダニ・サビダニ共通で葉に蜘蛛の巣を張るので、クモの巣があればいると判断する。

ヤシノミ洗剤で駆除: 駆除にはヤシノミ洗剤を使う(中性洗剤でも可)。洗剤に含まれる界面活性剤が虫の呼吸口を塞いで窒息させる仕組み。よく泡立ててダニにかけると動かなくなる。心配なら5分ほど置いてから洗剤を洗い流す。

予防と農薬という選択肢: ハダニ類は4月〜8月の乾燥した時期に多く出るので、予防として葉にしっかり水をかける。特に葉の表より裏側にいるので、下から水をまくとよい。普通の水でもどこかへ行ってくれる。

周りに雑草があればそちらへ移ってくれるので、雑草を抜かずに残しておくのも一つの手。より確実にしたい場合は、登録の取れた農薬を使えば一発で駆除できる。なお植物につくハダニ・サビダニは人につくダニとは別種で、植物専用のダニ。

解説動画: 夏野菜の害虫対策!家庭菜園でハダニを撃退する方法!トマト・ナス・スイカ・シソ等の野菜に有効!【ダニ】【重曹スプレー】/農園らいふ+(プラス)

発生しやすい野菜と症状: 気温が上がる夏に注意したいのがハダニで、野菜の汁を吸って弱らせる。よく発生する野菜はトマト、なす、すいか、しそなど。体長0.2〜0.5mmと非常に小さく肉眼ではほぼ見えづらいため発見が遅れやすい。

被害が出ると葉裏が白っぽくテカテカと光り、クモの巣を張ったような状態になる。半分ほど侵された葉はカットして処分する。すいかでは経験上、放置して多くの葉が枯れてしまったことがあるので、初期のうちに対策する。

見分けが難しく他の害虫と紛らわしいので、日々の点検が最も重要。

撃退の4つの対策: 対策1は水で洗い流す方法で、葉をめくって葉裏にたっぷり水をかけて洗い流す(2人なら1人が水をかけ1人が葉を洗う)。簡単で効果的。

対策2は重曹液の散布で、1.8Lのペットボトルに重曹3gを入れて液を作り、スプレー容器で散布する。

対策3はお酢を10倍に薄めて振りかける方法で、食酢のほか木酢液でも対応できる。ただしこの3つはやり過ぎると葉に害を及ぼすので週1回程度にとどめる。

対策4として、何回やっても効果が出ない場合は、葉裏をセロテープなど弱めの粘着テープでダニを取る(強いガムテープは葉を傷めるので使わない)。

予防のポイント: ハダニは乾燥を好み水に弱い性質があるので、長く雨が降らず乾燥が続く時は葉裏に水をスプレーしておくと予防になる。ジョウロで葉裏に水をかけるのでもよい。

解説動画(海外・英語): Super Simple Spider Mite Control and Prevention/Epic Gardening

見えたときには手遅れに近い: Epic Gardening の回。葉や茎に細い蜘蛛の巣のような糸が見えた時点で、すでに何世代ものハダニが株じゅうにいる可能性が高い。さらに葉が青銅色やてかった変色をしているなら、被害はかなり深刻。大きさは0.5mmほど(50分の1インチ)でほぼ肉眼では見えない。恐ろしいのは繁殖の速さで、卵→幼虫→2つの若虫期→成虫までの一生が2週間以内、条件が良ければさらに短い。

見分け方:かすり状の斑点と、葉裏の糸: 最初に出るのが葉の表面が細かい点々(かすり状)になること。ハダニは口針を植物に刺して細胞の中身を吸うので、吸われた細胞が抜けて点になる。これが広がると葉全体が青銅色・てかった黄色っぽい色になる。ひどくなると褐変して落葉する。確認はルーペで葉裏を見るのが確実で、庭や室内で多いのはナミハダニ(two-spotted spider mite)。楕円形で淡い緑色、体の両側に濃い斑点が2つある。付きやすいのはラズベリー、メロン、きゅうり、豆類、バラ、果樹、そして観葉植物。

軽いうちの対処と、油剤の使いどころ: 軽い発生や室内の株なら、石けん水+消毒用アルコールをスプレーし、布で葉と茎を拭き上げる。綿棒で入り組んだ隙間まで届かせる。ただしこの穏やかな方法は、世代がずれて残るので、繰り返し何度も行わないと効かない。効かない・被害が大きい場合は殺虫石けん、ニームオイル、園芸用の油(マシン油系)。この中では油剤が最も population を減らせる。理由は卵を覆って窒息させるので、次の世代そのものを減らせるから。

散布するときの注意(送粉者を殺さないために): これらは広域性の殺虫剤なので、狙った相手以外にも効く。花に薬剤が付いていると、そこへ来た送粉者(ハナバチなど)が死ぬ。だから花には絶対に薬剤を掛けない。散布の時間帯も重要で、虫の活動が落ちる夕方に散布する。生物的防除としてはチリカブリダニ(Phytoseiulus persimilis)のような捕食性ダニも市販されているが、熱帯性の生き物なので、まずそれが生き延びられる環境を作らないと効果が出ない。作者はむしろ庭に植物を植えて、クサカゲロウのような在来の天敵を呼び込むほうが現実的という方向を勧めている。

灰色かび病(病気)

花や実、葉に灰色のふわふわしたカビが生えて腐る。低温多湿・過湿で発生しやすい。 対策:風通しをよくし、枯れた花や傷んだ部分をこまめに取り除く。過湿を避ける。

解説動画: 灰色かび病の予防と対策 草花の病気/カインズ公式チャンネル

灰色かび病とは: カビが原因の病気で、別名ボトリチス病。草花・野菜・庭木・果樹などほぼすべての植物に発生し、葉だけでなくつぼみ・花・果実・茎など地上部の大部分に症状が出る。特に弱った植物や、枯れた花弁が残った果実、老化・早枯れした葉、熟しすぎた果実、地面との境目付近の果実に出やすい。

初めは水が染みたようなベージュの斑点ができ、放置すると斑点が広がって枯れ、やがて腐敗。最終的には灰色がかった茶色のカビが表面全体を覆う。発病株や落ち葉で胞子が繁殖し、風などで運ばれて他の植物へ空気感染する。

発生しやすい条件: 春先から梅雨、秋から初冬にかけて発生。雨が多く日照不足になりがちな低温多湿の環境で多く、冬の温室内も低温多湿になりやすいので注意。逆に真夏の高温期は発生が少ない。

葉が茂りすぎて風通しが悪いとき、水はけの悪い土壌でも出やすい。害虫が葉を食べた痕や、窒素過多で軟弱に育った植物の傷から病原菌が侵入する。

予防と対策: 水のやりすぎに注意し、なるべく風通しをよくする。湿気の多い土地では地面から15cm以上の畝にし、泥ハネ防止に根元周辺をビニールやわらで覆う。老化・早枯れした葉や咲き終わった花はこまめに摘み取る。

害虫の駆除、バランスの良い肥料、水やりの調整、土寄せも予防になる。発病した部分は取り除いて離れた場所で処分する。枯れた部分にも病原菌が残るので見つけ次第取り除く。薬剤を使う場合は、対象植物と使用条件がラベルの記載に合っているか必ず確認する。

解説動画: 【いちご農家】灰色かび病を予防・治療するコツ10選【環境制御と農薬】/株式会社イチゴテック

いちごの灰色かび病の基本: いちごの実に灰色や黒色のカビが生え、商品価値がなくなる病気。特に1〜2月の厳寒期に増え、単価の高い冬の出荷を減らして経営にダメージを与える。

湿度が高いほど発生しやすく、ハウス内湿度が80%になると菌の活動が活発になるため、環境制御で湿度を低く保つのがポイント。殺菌剤への抵抗性菌が増えており、散布しても抑えられない場合がある。促成栽培では主に12〜2月、半促成栽培では11月の収穫後半に発生する。

予防策:湿度・結露を下げる: 灌水量を減らす。夕方の灌水は夜間の湿度上昇と結露を招くため、冬は朝から午前中に行い夕方は避ける。天気予報を見て晴天時に灌水する。高設栽培では排液をハウス外へ確実に排出する。

結露対策として、深夜〜早朝に加温機を作動させ、内張りを開けて外張りの内側に結露をつけ、いちごの葉に水滴がつくのを防ぐ。昼過ぎ〜夕方は内張りを開けたり換気扇で強制換気し、湿度モニタリング装置を設置して高くなれば換気する。

ハウス周辺に排水溝を作り、雨水や雪解け水の侵入を防いで湿度上昇を抑える。

予防策:花びら除去と資材: 受粉が終わった花に花びらが残るとそこから発生するため、手で叩いたりハンドブロワーの風を当てて花びらを落とし、床に落ちた花びらも掃除する。

ボトキラー水剤は加温機のダクト内に粉のまま入れる「ダクト内投入」ができ、水に溶かさないので湿度を上げずにいちごの葉表面へ先にバチルス菌を増やして発生を防ぐ(予防効果のみで多発後は効かない)。

次亜塩素酸水(特定農薬、塩酸または塩化カリウム水溶液の電気分解由来に限る)は有効塩素が時間とともに減り有害物質も生成されるため、使用の度に製造して速やかに使い、ミストで午前中に自動散布するのがよい。

発生後の対処: カビがついた実は密封して捨てるかハウス外で土に埋める。ハウス内に残すと目に見えない胞子が飛んで増える。ヘタが赤く変色したものは初期症状なので同様に捨てる。

カリグリーンをハンドスプレーで発生箇所だけに局所散布する(治療効果のみで予防効果はなく、収穫前日まで使え抵抗性がつきにくい。展着剤の併用がよい)。

殺菌剤は晴天日の朝に散布し、昼にハウス温度を上げて夕方までに葉を乾かす。灰色かび病だけならうどんこ病に効かない殺菌剤(ファンタジスタ顆粒水和剤など)、うどんこ病も出ていれば両方に効く殺菌剤(シグナムWDG、ベルクートフロアブルなど)を選ぶ。FRACコードを確認し、同系統の連用を避けて異なる系統をローテーション散布する。

解説動画: 【トマト栽培】トマトに多い病気、灰色かび病の原因と対処法 25/6/4/塚原農園

原因と発生しやすい環境: 発生原因は大きく温度・湿度・肥料の3つ。夜間から早朝にモヤがかかるほど空気中の水分が多い時期や、曇りで日射が弱い時期は、土中や空気中を漂うカビの胞子が増えてトマトの弱った部分に付着し発生しやすい。6月上旬〜下旬から梅雨にかけて多発する。

真夏にカラッと晴れが続けば自然に治まるが、あくまで未然に防いだ場合であり、放置すれば夏でも夕立や台風の後に発生することがある。

出やすい場所と葉・花の症状: 上部の葉は光合成能力が高く免疫が働くためほとんど発生せず、定植後2ヶ月ほど経って光合成能力が落ちた株元の下葉に最も多く出る。葉の症状は葉先を中心に灰色の斑点がプツプツと出て、初めは白っぽく、進行すると穴が開き黒っぽくなる。雨や朝露の水が溜まりやすいカールした葉裏に胞子が集中しやすい。黒くなると菌核が形成され胞子を飛ばす発生源になる。

花では受粉後に枯れかけた花びらに出やすく、真ん中に茶色い点ができて増えると花が落ちて実らない。落ちた花びらが実についたままだとそれを餌に菌が繁殖し、果実の発生源になる。

果実の症状: 下葉が黒くなっていると、そのすぐ上に実っているトマトも発生することがほとんどで、下葉の黒変と果実の発病はセットと考える。果実の表面に水ぶくれのようなものや、針で刺したような点が全体に出る。

食べる分には大丈夫だが、赤く熟すまで待つと木がダメになるほど菌が中で増えるので早めに対処する。

対処と予防: 症状の出た葉は気づいた時にすぐ取り除き、野菜を作っていない場所に深く埋めるかゴミとして処分する。葉を摘むときや芽かきは必ず綺麗なハサミを使う。手でむしると皮が1枚剥けて傷口ができ、そこから病原菌が茎へ侵入する(5cm以上に育った太い脇芽は特に注意)。

カルシウムなどの液体肥料を葉の両面に散布すると細胞壁が強くなり菌の侵入を防ぎ、免疫力が上がって回復・予防につながる。

肥料、特に窒素の与えすぎは軟弱徒長を招き感染しやすくなるため、リン酸・カリ重視に切り替え、鉄・マンガン・亜鉛・ホウ素・カルシウムなどの微量要素を葉面散布で補って窒素を抑える。前作で施肥した肥料の残りも原因になりうるので土の肥料を見直す。

株元から約30cmは葉を空けて泥はねを防ぎ、斜めに寝かせて成長点を低く保つと風通しよく管理しやすい。

解説動画: 【放置NG】一気に広がる…ブルーベリー 灰色カビ病の対処法/吉瀬園芸

ブルーベリーの灰色カビ病: 原因菌はボトリチス・シネレア。花柄が灰色っぽく枯れ、放置すると病原菌が枝まで伝染して枝が枯れる厄介な病気。

発生時期は3〜7月頃で、気温20〜25℃が最も発生しやすい。雨が多い時期や風通しが悪くなった環境で起きやすい。

ピンクレモネードに多い理由: 灰色かび病は受粉しなかった花に発生しやすい。ピンクレモネードは結実率が悪く受粉しなかった花が多いため発生が非常に多い。

花が他品種より極端に小さく、蜜を吸う穴も小さいことが受粉不良の原因とみられ、人工授粉が効果的と考えられる。

対策と見分け方: とにかくカビになった花を、できれば枝の方から切って処分するのが最優先。ただし、この時期は受粉した花も茶色く枯れ込むので混同しないよう注意する。

毛が生えたように見えるのが灰色かび病、ただ茶色いだけのものは受粉後に自然に落ちる花なので取る必要はない。数が多い場合は剪定より、カビた花柄だけを次々に取り除いていく方がよい。

登録薬剤: ブルーベリーの灰色かび病に登録のある薬剤は、ストロビードライフロアブル(3000倍希釈・収穫14日前まで2回以内)、ベンレート水剤(3000倍・収穫7日前まで1回)、カリグリーン(炭酸水素カリウム剤、有機栽培でも使用可・回数制限なし)、灰色かび病に特化したゲッター水剤など。

最も使いやすいのは、有機栽培でも使え回数制限がなく抵抗性もつきにくいカリグリーン。

解説動画: ナス栽培・アザミウマと灰色かび病を簡単に防ぐ育て方(下葉かき〜中葉かきのやり方)22/6/17/塚原農園

ナスの灰色かび病の見分け方: 梅雨の時期に多発する。葉がところどころ茶色く褐色し、葉裏を見ると銀色〜灰色っぽい光沢のある部分がある。これが灰色かび病が葉裏に付着したもので、進行すると葉の表面が茶色く枯れてくる。

雹などで穴が開いた葉は免疫力が落ち、その傷口からカビの胞子が侵入して病気になりやすい。1枚の葉から菌が増えると、梅雨の晴れ間を狙って株全体・葉全部に胞子を飛ばす。胞子を飛ばしやすいのは風通しの悪い下層(株元)。

果実の症状: 灰色かび病は葉だけでなくなすの実にも発生する。小さななすのヘタが茶色くなり、綿のようなものがうっすらとつく(アザミウマによる白っぽいカスレとは違い、灰色っぽい)。

放置するとすべての実に感染し、ヘタだけ残して実がなくなる重症になることもあるので、葉だけでなく実っているなすのヘタもよく観察する。

対処と予防: 傷ついた葉や病斑・異常のある葉はなるべく取り除く。取った葉を畑の通路に置きっぱなしにすると下でカビの胞子が増えるので、畑の外へ持ち出して処分する。

予防としては下葉かき・中葉かきで株元まで日光が差し込むようにし、風通しを良くしておくことが有効。日光には殺菌効果があり、この状態を収穫終わりまで維持すると灰色かび病をはじめ病害虫の被害を減らせる。

ウリハムシ(害虫)

橙色の小さな甲虫がウリ科の葉を丸くかじり、幼虫は根を食害する。苗のうちは致命的。 対策:苗が小さいうちは行灯(あんどん)や防虫ネットで守る。成虫は捕殺する。

解説動画: Be careful with cucurbitaceous vegetables when growing summer vegetables in your home garden or f.../農家直伝!家庭菜園らいふ

概要(生態と特徴): ウリハムシの成虫は体長5mm~1cmほどで、光沢のあるオレンジ色をした綺麗な虫。成虫のまま越冬し、4~5月に定植したきゅうり・すいか・かぼちゃなどウリ科野菜へすぐ飛来して葉を食害する。葉が丸く食われた跡があれば食害のサイン。

年1世代で、成虫→産卵→幼虫→成虫が越冬というサイクルを繰り返す。幼虫は土の中でウリ科野菜の根を食べて育つ。

早めに対策すべき理由: 定植直後の初期生育期は今後の収穫を左右する重要な時期で、葉を食害されると光合成量が減り生育に大きく影響する。成虫が産卵し、幼虫が土中で根を食害すると生育遅れや収穫減につながる。

この時期に叩いておかないと夏(6~8月)に次世代の成虫が発生し、収穫最盛期に葉だけでなく果実そのものを食害することもある。

自然界に目立った天敵がいないため、放置すると個体数が増えてしまう。見つけたら必ず捕殺するくらいの気持ちで対処する。

対策1 反射資材(アルミ): きゅうりなどの株元にアルミホイルなどの反射資材を敷くと、飛来してくるウリハムシが光の反射を嫌って付着しにくくなる。同時に成虫が土に産卵しにくい環境も作れ、次世代の繁殖を抑えられる。

ただし株が大きくなり資材が葉に覆われて距離が離れると効果は落ちるため、定植直後の数週間向けの対策。根を食われると致命的な小さい株の保護に有効。かぼちゃ・すいかも同様。

対策2 ネギの混植: ウリ科野菜の周辺にねぎ・たまねぎ・にんにくなど匂いの強いものを植えると、その匂いを嫌ってウリハムシの飛来・付着を防げる。

コンパニオンプランツとしてはなるべく近くに植えるほど効果が高い。

対策3 捕殺・ペットボトルトラップ: ウリハムシは刺激すると足を引っ込めて下にポロッと落ちる性質があり、これを利用すると捕まえやすい(羽で飛んで逃げることもある)。

潰すのが難しければ、ペットボトルの上部を切ってキャップを逆さに差し込み、中に水を入れたトラップを作り、葉についた虫を叩き落として溺れさせる。小さなバケツに水を張っても代用可。

しっかり落とさないと脱出するので注意。

解説動画: ウリハムシ対策にお悩みの方必見!4つの簡単な方法で問題解決!/もふみ農園@野菜の栽培 初心者向けチャンネル

概要(生態と被害): 成虫は体長7mm前後の茶色の甲虫で、羽があり近づくと飛んで逃げる。きゅうり・かぼちゃ・すいか・ズッキーニなどウリ科の葉を好み、花や実も食べる。食害された葉には特徴的な円形の跡が残る。

苗が小さいうちに食害されると生育が抑制され、最悪の場合は植え替えが必要になる。幼虫は根や茎を食害するため、気づいたときには手遅れなことが多い。苗が小さい時期に成虫の被害からどれだけ守れるかがポイント。

農薬での対策: 最も確実なのは農薬。おすすめはマラソン乳剤で、散布型で使いやすく広範囲の害虫・野菜に使える。

ただしズッキーニには使用できないので注意。

無農薬の対策(捕殺・銀色資材・酢): ①手で捕まえて駆除:気温が低いと動きが鈍いため午前中の早い時間が良い。転がって逃げるので下に容器を置き、潰すのが苦手ならペットボトルに入れて水攻めにする。

②銀色の資材:ウリハムシやアブラムシは銀色を嫌う(正常に飛べなくなるためと推測)ので、シルバーマルチや、黒マルチ・支柱にアルミテープ、株全体を銀テープで囲むと効果的。鉢植え用のマットも市販されている。

③酢:本来はうどんこ病対策だが、経験上ウリハムシを寄せ付けない効果があるという。穀物酢を約30倍に薄め、10日に1回を目安に葉にスプレーする。

おまけ(鬼ヤンマの模型): 捕食者である鬼ヤンマ(トンボ)の模型を株の近くに設置しておくと、それを恐れてウリハムシが寄ってこないという話がある。

解説動画: [Cucumber beetles] Don't worry about them for the rest of your life! Here's how to reduce damage .../楽農tech

概要(生態): 鮮やかなオレンジ色のウリハムシと、黒色のクロウリハムシがいる。発生時期は4~10月で、特に5~6月に増えやすい。成虫の寿命は1~2ヶ月と長くないが、土中や草に紛れて越冬する。

卵は約300個と多く、撃退してもきりがない。幼虫は土中で根を食べるためほとんど目にせず、株に元気がないときは幼虫に根を食われている可能性がある。

強い日差しの日に活発。苗の形や花の色など視覚情報に反応して寄ってくる。集団行動で、1匹見つけたら10匹はいると考える。最重要は苗の定植直後を守ること。一度畑に居着くと世代交代を繰り返し循環してしまう。

予防法(反射資材・黄色粘着シート・匂い・お酢): ①銀色テープ/シルバーマルチ/アルミ反射剤:光を反射して視覚情報を撹乱し侵入を防ぐ。支柱に巻き、少し回転させて光を色々な方向へ向ける。雑草から飛んでくるので株元付近の低い位置に貼ると効果的。

②黄色の粘着シート:ウリハムシは黄色に誘引される特性を利用して捕獲。腰あたりの低さで、上下両方に吊るすと効果的。

③匂いで忌避:ウリハムシが嫌う硫化アリルを利用し、収穫後のたまねぎの葉を軽くちぎって株元に置く(資材費0円)。より持続するのはコンパニオンプランツとして隣にねぎを植える方法で、実際ねぎを植えた株は葉がほとんど食われていなかった。

④お酢の忌避スプレー:お酢ベースの忌避資材(市販品のほか、お酢を300倍に薄めて自作も可)。独特の酢の匂いを嫌うので葉全体にかける。

撃退(無農薬・捕殺): ウリハムシは危険を感じると死んだふりをしてコロッと下に落ちる性質がある。切ったペットボトルの下部にお酢やにんにくのスプレー液などを入れ、虫の下に近づけて手でツンツンつつくと落ちて溺れるので、1匹ずつ潰さず楽に捕殺できる。

マルチの上に白いシートを敷き、株全体を揺すって落とす方法もあるが、シートを敷く手間がある。数が少なければ手で取る方が楽。

撃退(農薬): おすすめの農薬はコテツフロアブル、モスピラン、マラソン乳剤の3つ。モスピランは毒性がやや強いネオニコチノイド系で他の害虫(カメムシ・アブラムシ等)にも効く。マラソン乳剤とコテツフロアブルは特性が穏やか。マラソン乳剤はホームセンターで安く手に入りやすく最もおすすめ(コテツフロアブルは高め)。

散布時は農薬用のガスマスクを着用。噴霧器は蓄圧式(1000円ほど)で足りるが、株数が多いなら背負い式の動力噴霧器が葉全体にしっかりかけられる。

解説動画: [Cucumber Beetle Control] Easy Trap with Just a Bucket! #ShareHatake #FarmLife/農園らいふ+(プラス)

概要(この時期の被害): この時期になると、土中で成長した幼虫が成虫となって外に出てきて大量に飛び、きゅうり・すいか・かぼちゃの葉を一気に食害する。

すいかやかぼちゃは収穫が近く、葉を健全に残したいタイミングなので食害を減らしたい。

対策 バケツトラップ: バケツなどを設置しておくだけである程度ウリハムシを捕獲できる(100%ではなく補助的な方法)。ポイントは黄色~オレンジ色のものを使うこと(色で誘引する)。オレンジ寄りと薄い黄色で捕獲数に大差はなかった。

水だけでも十分に飛び込むが、洗剤を1滴垂らす方法もある。アザミウマなど小さな害虫もよく引っかかる。一度落ちた虫は這い上がれずそのまま駆除される。大量発生時は1匹ずつ捕るのが難しいので、こうした方法を補助的に試すとよい。

解説動画: 【ウリハムシ対策】誰でも確実で簡単に激減させる方法/もふみ農園@野菜の栽培 初心者向けチャンネル

概要(生態と被害): ウリハムシは体長7~9mmほどのオレンジ色の虫。羽があるため駆除しても別の個体がどこかから飛んでくる。主にきゅうりやかぼちゃなどウリ科の葉や花を食べ、食害跡は丸い形が残る(トレンチ行動)。

ウリ科は苦味成分などで身を守るが、ウリハムシは円を描くように葉を傷つけて苦味を先に出してから食べる。

被害は成虫より幼虫の方が厄介で、茎の中から食害を始めるため株が枯れる可能性が高い。発生ピークは地域により5~6月と8~9月。

無農薬の対策5つ: ①手で捕殺:無農薬では最も確実。飛んで逃げるが、気温が低く動きが鈍い早朝など午前中が捕まえやすい。転がって逃げるので下に容器を準備し、潰すのが苦手ならペットボトルで水攻めにする。

②木酢液のスプレー:500倍に希釈して散布。匂いと酸で寄せ付けない効果とされるが体感は「やらないよりまし」程度。木酢液は特定農薬に指定されている。

③反射資材:銀色テープで囲うかシルバーマルチを使う。効果は「やらないよりまし」程度。

④コンパニオンプランツ:ウリハムシが苦手なねぎ・にら・バジル・マリーゴールド・しそなどを近くに植える。株が小さい頃は多少効果あり。

⑤黄色の粘着テープ:黄色に引き寄せられる習性を利用。無農薬は1つに頼らず複数併用して被害軽減を狙う。

農薬での対策: ①マラソン乳剤:有機リン系の殺虫剤。きゅうりでは千倍に希釈し、収穫前日(24時間前)まで使用可。マラソンを含む農薬の総使用回数はきゅうりで合計3回まで。速効性がある一方、残効性は2~3日と短いので、予防よりすぐ駆除したい場合向き。

②モスピラン顆粒水溶剤:ネオニコチノイド系(成分アセタミプリド)。きゅうりでは4000倍に希釈、収穫前日まで、水希釈散布は3回まで。残効性は1週間程度で被害が出始めたときに。医薬用外劇物のため購入時に署名・押印が必要で、大きな店舗や農業資材店でないと入手しにくく、鍵付き容器で子供の手の届かない場所に保管する。

両者は別系統なのできゅうりではそれぞれ3回ずつ使える。ズッキーニは使える農薬が少ないので確認を。

まとめ(特に効果的な方法): 特に効果が高いのは、①見つけ次第の捕殺(気温の低い朝が捕まえやすく、下に容器を置く)、②農薬の使用(ラベルの使用回数・希釈倍率・適用作物などルールを守る)の2つ。

ウリハムシは非常に厄介なので、1つの方法に頼らず紹介した複数の方法を組み合わせ、トータルで被害を減らす考え方がよい。

軟腐病(病気)

株元や葉が水がしみたように腐り、独特の悪臭を放つ。高温多湿で傷口から侵入する。 対策:水はけをよくし、作業で株を傷つけない。連作を避け、発病株は抜き取って処分する。

解説動画: 軟腐病の予防と対策 草花の病気/カインズ公式チャンネル

概要(どんな病気か): 軟腐病は細菌が原因で、レタス・はくさい・キャベツなど葉が重なって結球する、組織の柔らかい野菜や草花に多く発生する。葉・茎・根・球根などが侵され、組織の硬い樹木では発生しない。土中の細菌が傷などから侵入し、養分・水分を株全体に送る導管部で繁殖するため吸収が妨げられ、株がしおれたり栄養不良になったりする。

地際で折れて倒れたり枯れたりし、腐った部分は黄色みを帯びた茶色に変わってドロドロに溶け、強い異臭を放つ。周辺へ広がり球根や根にまで及び、放置すると枯死する。

発生しやすい条件: 気温が高く雨が多い状態が続くと発生しやすい。梅雨の頃から発病が始まり秋まで続く。土壌水分が多い場所や水はけの悪い場所で多く見られる。

病原菌は土壌中にいるため、以前発生した場所で同じ植物を栽培すると発病しやすい。菌は自力では感染できず、主に茎や葉の傷口から侵入するので、台風での傷、農作業・追肥の際の傷、虫の食害跡がある場合に発生が増える。

予防・対策: 畑では地面から15cm以上の高うねにし、プランターでは水はけの良い用土を使う。窒素のやりすぎで軟弱に育つと傷つきやすく発生しやすいので、肥料・水やり・土の耕しや土寄せをバランスよく総合的に管理する。

作業に使うハサミやナイフは使うたびに消毒する。虫の食害跡からも菌が侵入するので害虫駆除を徹底する。病原菌は雑草の根の周りにいるので、なるべく雑草を生やさない。

発生後の処置: 細菌性の病気は薬剤が効きにくいので、発生したらすぐに根元から抜き取って処分する。早めに対処して病気の拡大を防ぎ、その後は他の株への発生を抑えるため水はけの良い環境を整えて再発を防ぐ。

薬剤を使う場合は対象植物と使用条件が合っているかラベルで必ず確認する。発病後の対処は難しい病気なので、日頃から病気にかかりにくい環境づくりを心がける。

解説動画: ジャガイモ軟腐病対策土作り/サトキン

概要(土作りが要): じゃがいもの軟腐病対策では土作りが非常に重要。pH調整、良好な排水性、有機物の添加、前作にひまわり(緑肥)、輪作の5点がポイントになる。

pHと排水性: じゃがいもは中性〜弱酸性の土壌を好み、pHが適切でないと病気への感受性が高まる可能性がある。適切な範囲はpH5.5〜6.5で、必要に応じて石灰で調整する。

過湿を嫌うため水はけの良い土壌を作り、重い粘土質の土壌では有機物を加えて改善する。

有機物とひまわり緑肥: 堆肥や腐葉土などの有機物は保水力を高め、養分を補給し、微生物の活動を促して土壌の健全性を向上させる。

前作にひまわりを植えると、根に含まれる殺菌効果のある物質が土中の病原菌の抑制に役立つとされ、軟腐病の病原菌の繁殖を抑える効果が期待できる。ひまわりは多くの有機物を生み出し、強い根が土を緩めて水はけ・通気性を改善し、じゃがいもの根の成長を促す。

栽培シーズン前に種をまき、成熟後に収穫して残渣を土に戻すか堆肥化して再利用する。

輪作: 軟腐病が蔓延した畑は病原菌が蓄積しやすいので輪作をすすめる。異なる作物を順番に栽培することで病気のリスクを下げられ、軟腐病に耐性のある作物を前作にすると病原菌の繁殖を抑えられる。

必要に応じて適切な殺菌剤の使用も検討する。

解説動画: 【軟腐病】白菜やキャベツがよくかかる病気、軟腐病。その原因と対策法を5つ解説します。/のぞみ農園

概要(原因と症状): はくさいやキャベツなど結球する野菜で多く発生する細菌性の病気。地際の傷口から細菌が結球野菜の中に入り込んで発症する。

外葉のほうから水が染みたような黒っぽい褐色の斑点ができ、徐々に柔らかくなって最終的に腐敗し、強い嫌な匂いを放つ。窒素成分が多すぎて株が軟弱に育ち傷つきやすくなると発症しやすい。

発症株の処置: 軟腐病が発症した株はすぐにそこから抜き取り、畑や露地栽培の外で処分することをすすめる。処分にハサミや包丁を使ったら連続して使わず、必ず一度消毒してから次の野菜に使う。

これは夏のトマトやきゅうりでの病気株の処分と同じで、消毒しないとハサミなどが媒介して病気を移してしまう。

予防5つのポイント: (1) 最も大切なのはアブラナ科野菜の連作を避けること。昨年はくさい・キャベツ・ブロッコリーなどを作った場所で同じアブラナ科を作らない。

(2) 高うねで育てる。地際から20cm以上の高さが理想で、株周りの排水性が良くなり過湿を防げる。

(3) 病気に強い品種を選ぶ。結球野菜に接ぎ木は使えないので、種や苗の段階で強い品種を選び、分からなければ販売店に相談する。

(4) 肥料のやりすぎに注意。窒素が多すぎると株が軟弱になり傷つきやすく病気が出やすいので、成長が緩やかでも焦って追肥しない。

(5) 雨降りや雨上がりの中耕・土寄せは控える。湿度が高く泥の跳ね返りがあると傷口から細菌が侵入しやすくなる。

解説動画: 【やってしまいがち】ネギの軟腐病を出すNG行動3選(『ネギ参謀』のご紹介が12:50あたりからあります)/深谷で創業75年のネギ栽培専門アドバイザー ネギ参謀

概要(症状と発生条件): 軟腐病は暑い時期にねぎが腐ってしまう病気。ひどくなるとねぎがバタバタと横に倒れ、抜くと根の部分が茶色くなっており、強烈な腐敗臭がする。ここまで進むと対処が難しいので兆候を早く捉える。

初期はねぎが少し横に開くので、その時は一度抜いて匂いを嗅ぎ、臭ければ軟腐病の恐れがあるのですぐ対策する。

発生しやすいのは高温多湿でねぎが弱っている時で、30℃以上の高温、多湿、傷、窒素過多で軟弱、収穫が近く大きい時などが該当する。菌はねぎ以外の多くの作物や雑草にも付いているため、連作していない新しい畑でも出てしまう。

助長するNG行動3つ: (1) 夏場に土をいじること。軟腐病はほとんどが傷口から入るため、中耕や土寄せで根や葉を傷つけると自ら侵入口を開けてしまう。

(2) 夏場の肥料(窒素)のやりすぎ。NG行動で最も多い。窒素が効きすぎるとねぎが軟弱になり、根が焼け、他の病害虫の被害も増えて軟腐病の引き金になる。

(3) 家畜堆肥(鶏ふん・牛糞・豚糞)の入れすぎ。暑い時期ほど分解して窒素が効きすぎるうえ、発酵しきれていない臭い堆肥はカビを増やす。カビは軟腐病菌と違ってねぎを直接傷つけられるため、その傷口から軟腐病が入りやすくなる。

軟腐病を減らす方法: 基本は上記のNG行動をしないこと。夏はねぎを傷つけないよう中耕・土寄せをできるだけ控え、やむを得ず土を動かす時は丁寧に行い、事前に必ず予防しておく。

夏は窒素を控えめにするのが最も大事で、窒素・リンなどは切らさずゆるやかに効かせ、苦土・カルシウム・鉄などのミネラルやアミノ酸・炭水化物を優先する。

家畜堆肥は入れすぎず、地力が低い畑なら反あたり1トン程度に留め、隔年施用や植物系・バーク堆肥・腐葉土など窒素控えめのものに替えるとよい。生に近い堆肥はカビが増えるので避ける。

納豆菌を畑に入れると有機物の分解を促し他の菌を抑え、軟腐病が起こりづらくなる。前提として水はけを良くするのが最も大事で、ダニや白絹病などの病害虫がきっかけで発生することも多いため防除も重要。

農薬による予防のタイミング: 発病前に予防を徹底することが重要。

(1) 30℃以上になったら発生前に予防剤を使う。オリゼメート粒剤は効果が長い。

(2) ねぎが傷つく前、夏場の土寄せ前や台風前には必ず予防する。

(3) 傷口ができたらすぐ予防する。特に台風や大雨の後はねぎが傷だらけになりやすいので、すぐに消毒・予防する。土寄せ後は、土寄せ前にしっかり予防しておけば大丈夫。

解説動画: [Chinese cabbage] We will explain the causes, symptoms, and countermeasures of soft rot in detail.../のぞみ農園の野菜だいすきチャンネル

概要(原因と条件): 軟腐病は名前の通り柔らかくなって腐る病気で、原因は細菌。傷口や虫がかじった部分からはくさいの中に侵入し、組織の中で繁殖して植物をドロドロに溶かしてしまう。

はくさいは結球して中に湿気がこもりやすく、温度が高いと軟腐病の細菌が一気に増えて蔓延する。つまり高温・多湿・株の傷という条件がそろうと発生しやすい。

見分け方(初期症状): 初期症状は見分けにくい。最初は外葉の一部がしおれたり色がくすんだりし、水不足と勘違いして放置されやすいが、そうでないこともある。よく見ると葉の根元や芯の部分がぬるぬるして悪臭がすることがある。

葉に触れてカサカサせず表面が溶けて抜けるような感じや、匂いがあれば要注意。進行すると葉の内部がドロドロに溶け、最終的に株全体が崩れるほど溶ける。地際が黒く変色している場合も要注意で、根元から腐っていくタイプもある。

発生しやすい環境: 温度は25〜30℃が目安。はくさいが葉を巻くと中の温度がこもるので注意。雨が多く株元が湿っている時、密植している時も発生しやすい。

アブラムシやヨトウムシなど虫の食害で穴が開いた株はそこから発生しやすい。肥料が多すぎて株が柔らかくギュっと締まらない時も要注意。

特に残暑が残る時や雨の多い年は気をつける。連作をすると発生しやすいので、昨年どこにアブラナ科を作ったか覚えておく。

処置と予防: 発生したら感染拡大を止めるのが第一。病気の株はすぐ抜き取ってビニール袋に入れて隔離するか焼却処分し、畑に放置しない(菌が土や水から繁殖するため)。抜いた跡は日光に当てて太陽消毒する。

菌は土の中に残る可能性があるので、その土を掘り返して別の場所へ移すか太陽消毒する。残っている健全な株には予防的に殺菌剤(バイオキーパーなど)を散布してもよい。

予防は土づくりの見直しが基本で、高うねにして排水・湿気対策をし、連作を避けてアブラナ科の跡は2〜3年空ける。植え付け・中耕・追肥の際に根や株元を傷つけない。

水やりは朝のうちに控えめにし、夕方や夜は夜間の湿気を増やして病気を誘発するので避ける。株間は40〜45cm取るのが理想。湿気対策が最も大事で、株元や葉の状態をこまめに確認する。

疫病(病気)

葉・茎・実に暗褐色の病斑ができ、多湿だと一気に広がる。ジャガイモやトマトで問題になる。 対策:雨よけと風通しで葉を濡らさない。下葉を整理し、連作を避ける。罹病部は早めに除く。

解説動画: Causes and countermeasures for tomato epidemics taught by Japanese farmers !/農園らいふ+(プラス)

疫病の概要と出やすい時期: トマトの疫病を解説した動画。疫病は栽培の終盤に出やすく、株が疲れてきた頃や、天候の急変(雨が続いたあと晴れるなど)が主な引き金になる。

原因はカビ(糸状菌)で、かかると葉が変色し、徐々に枯れて、放置すると最後は株全体が枯死してしまう。収穫初期にはあまり出ず、株が弱ってくる終盤に発生しやすい。

発生の3つの原因: 1つ目は、栽培終盤に株が弱り免疫(抵抗力)が落ちること。葉が弱々しくなると病気が蔓延しやすい。

2つ目は、下葉と泥はね。通気性が悪いことと、雨で土が跳ね返って葉に付くことが原因になる。

3つ目は水はけの悪さで、多湿になるとカビが発生しやすくなる。

環境づくりによる予防対策: 下葉をカットして地面に葉が触れないようにする(実がつく3段目より下の葉は全部取る)。芽かきなども合わせて風通しをよくし、株元をスッキリさせる。

マルチを使っていない場合は特に、株元に敷きわらを敷いて雨による泥の跳ね返りを防ぐ。

さらに畝と畝の間を深さ約10cmで耕し、水はけをよくしておく。これらはトマトだけでなくピーマンやなすにも有効。

発生してからの対処: 発生したら、殺菌剤を葉の裏まで含めて散布し、隣の株の葉へカビが移らないよう予防する。病気にかかった葉はカットして様子を見る(乾燥した環境になれば回復する場合もある)。

また、実をたくさんつけたままだと株が弱るので、余計な脇芽は伸ばさず、小さい実は早めに摘果する。実を減らすことで株が丈夫になり、病気にかかりにくくなる。

解説動画: 【猛暑のトマト栽培のコツ・大玉の放任栽培結果報告】中玉・ミニトマトの味感想/病害虫(疫病・サビダニ)対策/トマトを食べたのはカラス?獣?マロ夫?/高温障害について/大玉トマトのソバージュ栽培/家庭菜園/ニャハハの家庭菜園

疫病の初期症状(茎が黒くなる): 超薄皮ミニトマト「プチプよ」で疫病が発生。実や茎の途中が黒っぽくなってくるのが疫病の始まり。

茎の途中がなんとなく黒いと気づいたら、なるべく早めに予防しておいた方がよい。プチプよは皮が薄くデリケートで、疫病にかかりやすい印象があるとのこと。

結果: プチプよは結局、疫病にもかかってしまい、綺麗な実が採れたのは最初のうちだけだった。

皮の薄い品種は環境が過酷になると弱く、トラブルが起きやすい。

解説動画(海外・英語): How to Defeat Tomato Blight/Get Growing with Gary Heilig

そもそも「疫病」と呼ばれるものは1つではない: アメリカ・ミシガンの菜園チャンネル。トマトの収穫期に出やすい病気として、セプトリア葉枯病と早期疫病(early blight)を扱っている(より深刻な「疫病(late blight)」と、果実に出る炭疽病は別動画と断っている)。この2つは落葉させる病気で、必ず株の下から始まる。前年までの残渣として土に残った菌が、まず下葉に感染し、生活環を終えるとさらに上へ移っていく。葉に斑点が出て、黄変し、褐変し、落ちる。果実そのものを直接侵すわけではないが、放置すれば収量に響く。

2つの見分け方は「斑点の大きさと模様」: セプトリア葉枯病は、直径3mm(8分の1インチ)ほどの小さな斑点が葉じゅうに散る。早期疫病は斑点がもっと大きく、10mm前後までになり、よく見ると斑点の中に同心円状の輪が見える。この輪が早期疫病の目印。

出てからでは戻せない。予防散布の間隔: 一度出てしまったら、その病斑を治すことはできない(生活環は最後まで進む)。できるのはそれ以上の広がりを止めることで、シーズンの早いうちから予防的な殺菌剤を、7〜10日おきに続ける。作者は慣行栽培ならクロロタロニル、有機志向ならニームオイルと硫酸銅(ボルドー系)を挙げ、自身はニームオイルと硫酸銅を併用していてよく効いているという。これはアメリカでの登録・慣行の話なので、日本では登録のある薬剤と使用基準に従うこと。散布は滴るまでたっぷり、葉の表と裏、とくに葉が茂る無限伸育型では株の内側まで届かせる。

かかりやすさを決める条件: 空気の湿度が高いほど、雨が多いほど出やすい。とくに夕方に水をやって葉を濡らすと、一晩じゅう濡れたままになって病気を後押しするので、夕方の葉水は避ける。朝露が強い土地も条件が悪い。株の配置も効いて、密植したり、地面に這わせたりすると出やすい。ケージ(支柱・囲い)で立てた株のほうが、地面に這わせた株より発病が遅い。そして株元に敷きわらなどのマルチをして、土の胞子と株の下部のあいだに物理的な壁を作ると、発病の開始を遅らせられる。株間を十分に取れば、雨のあと葉が早く乾いて発病の確率が下がる。ただし作者は正直に、湿潤な気候では毎年出るので、8〜9月に株を無残な姿にしたくないなら予防散布は避けられないと書いている。

炭疽病(病気)

葉や果実に暗い色の丸いくぼんだ斑点ができる。多湿で発生・拡大する。 対策:水はけと風通しをよくし、被害部を取り除く。連作を避ける。

解説動画: Tips for watermelon anthrax measures taught by Japanese farmers !/農家直伝!家庭菜園らいふ

概要:スイカの炭疽病とは: 梅雨の長雨のなかですいかに炭疽病が発生。実の表面に灰色っぽい斑点ができ、進行すると実が真っ黒になって枯れていく。梅雨の時期に発生しやすく、すいかやメロンで特に出やすいが、放置するとどの野菜にも伝染する。

1週間前まできれいだった実があっという間に発病してブヨブヨになることもあり、1株ダメになったと思っていたら全滅する恐れもあるので、見つけたら早めの対応が必要。

発生の原因: 主な原因は3つある。

(1) 肥料過多。特に窒素肥料が多いとかかりやすい。

(2) 資材に炭疽病の菌が付着していて、それを使ったことで発生する。前年使った資材をきれいに洗って保管しないと、翌年また発生することがある。

(3) 通気性が悪いと発生しやすい。

今回は下葉のカットで風通しには気を配っていたので、資材に付着した菌が原因ではないかと推測している。

予防方法: まだ感染していない株向けの予防。

(1) 芽の整理:株元の通気性をよくする。2本仕立てなら不要な子蔓・孫蔓を摘み取って管理する。

(2) 泥はね対策:株元に敷き␀わらを入れたり葉を持ち上げたりして、雨で泥や水しぶきが跳ね上がらないようにする。炭疽病は水しぶきや泥はねで感染が起こりやすい。

(3) 株元をビニールトンネルで覆い、株元に雨水がかからないようにする。他の葉についた菌が雨水で株元に落ちて感染するのを防ぐ。

通気性をよくしつつ雨水を当てないことが効果的。

感染後の対策(無農薬): 無農薬の場合、一度感染したら元に戻ることはないので、感染した実・蔓・葉は早めに除去して他へ広げないようにするしかない。

作業は雨が降っていない時に行う。葉が濡れていると水しぶきで他株へ伝染するため、濡れている時は作業を避ける。感染した実や蔓は根元からたどって除去し、取った葉は近くに放置せずビニール袋に入れて処分する。

ただし蔓を全部取ると収穫まで至らないので、実がついている蔓はリスク覚悟で残し、感染した葉だけを取る。摘葉のしすぎは実が大きくならないので、実より上の葉を2〜3枚は残す。

使ったハサミは除菌し、支柱や園芸ネットもきれいに洗って除菌してから保管する。

解説動画: 【いちごの病気】炭疽病の葉とランナーの症状と感染予防対策【炭そ病】/Daisuke Miyazaki

概要:いちごの炭疽病: いちごの炭疽病は、いちごの病気の中でも特に恐れられ被害が大きい厄介な病気で、家庭菜園でも商業農園でも問題になる。

かかると株が枯れる、あるいは生育が悪くなって収穫量が減るのが最大の問題。さらにどんどん広がっていく性質があり、日本中で数十年来の問題になっている。

症状と見分け方: 葉に黒い斑点・黒いシミが出る。特徴的なのがランナーに現れる赤紫色のくぼみ(傷)。

ただしこれらの症状が出ても100%炭疽病とは限らない。葉の黒い斑点は蛇の目病・輪斑病・農薬の薬害・ミツバチの糞などでも似て見え、ランナーの黒っぽい変色は棒などと擦れた接触傷でも起こる(動画では木の棒と擦れた部分だけが黒くなった例を紹介)。

正確な同定にはPCR検査が必要だが実際は難しいので、特徴的な症状が揃っているかである程度推定する。葉の斑点が非常に小さい場合は蛇の目病の可能性もある。

感染ルートと発生条件: 感染ルートは2つある。

(1) ランナーを伝わって親株から子株へ広がる。親株が感染していると、菌がランナーを通じてポット受けした子株に感染する。

(2) 水を伝わる感染。上からジョウロ・ホース・散水チューブで水やりすると、株にかかった水滴が跳ねて隣の株へ移り、そこからまた隣へと水しぶきで次々に感染が広がる。

発生条件は高温で、真冬はほとんど困らず発病するのは夏。いちごは夏に苗作りをするため炭疽病が増えやすい時期と重なり、苗の大半が枯れることがある。近年は猛暑で特に多発している。

対策: (1) 炭疽病を持たない親株を使う。どんな株も保菌の可能性はゼロと言えず、発病していなくても菌を保有していることがある。確実に安全なのは茎頂培養で無病が実証されたウイルスフリー苗。もらった苗やホームセンター・苗屋の苗は保菌の可能性があり、そこから全滅することもある。

(2) 上から水をかけない水やり。点滴チューブや底面給水で水滴が跳ねないようにする。

(3) 殺菌剤を使う。炭疽病に効く殺菌剤で菌を殺す。

(4) 傷口から菌が入りやすいので、高温多湿時の葉かきは避け、葉かき後には殺菌剤を散布する。

(5) 露地・家庭菜園では雨の水しぶきを防げないためある程度は仕方ない(ビニールハウス+点滴・底面給水なら抑えられる)。

(6) 品種によってかかりやすさが違うが、絶対にかからない品種はまだないので、どの品種でも注意が必要。

解説動画: [Strawberry Disease] Thorough prevention of anthracnose! [Anthracnose] Why does it occur?/うるう農園

概要:原因を叩くという発想: 7月に炭疽病で苗が不足した農家が周りに多かったという話から、炭疽病を土壌病害の面から掘り下げる回。

炭疽病でやられる時は、クラウン部分が傷み、根が傷み、土の表面にコケが生えている、という状態が揃うことが多い。根炭疽・クラウン炭疽と呼ばれるように、株の下部の傷口から入る土壌病害である。

新規就農者は上側(葉)の症状しか見ないことが多いが、本当は根やクラウンといった原因を叩かないといけない、というのが主張。

根を傷めない水管理: コケが早く生える=水が多く緊密度(過湿)が上がっているサイン。水やりが多すぎても、逆に少なすぎても根が傷む。切れ根や真っ白な根はよくない状態で、8月の高温でも根が疲れやすい。

こうした原因をどれだけ抑えられるかで、一次発生源の菌量や、そこから二次感染で撒き散らされる量が決まってくる。

だから発病前の段階で、水やりと根が傷んでいないかに意識を向け、根を傷めないための管理を考えることが大切。

土壌検査の結果: これを数値化して見えるようにするため、7月のうちに土壌(ベッド=畝の土)を出して検査に回した。

結果、炭疽病の病原菌は見つからなかった(今年は発病もしていない)。一方で灰色かび病・黒斑病・根腐れ病・萎凋病などの菌は見つかったが、密度はそこまで高くなかった。

病原菌は基本的に根や土壌病害が上へ上がってくるもので(うどんこ病も同様の考え方)、その根本に意識を向けるだけで結果はだいぶ変わる、と締めくくっている。

解説動画: 【ぱふぱふ】スイカに炭疽病がきました。無農薬でも早期に対策すればおいしいスイカが収穫できます。/ひろちゃん農園

概要:小玉スイカに炭疽病の来始め: 生育のよい小玉スイカに炭疽病が着き始めた。葉に斑点ができているのが病気の兆候で、来始めなので早めに対策する。

炭疽病は株元から広がっていき、下から感染して順番に上へ上がっていくと考えられる。

無農薬でも早期に対策すれば、おいしいすいかが収穫できるという趣旨。

対策:消石灰の粉を振る: 殺菌作用のある消石灰の粉を葉に振る。消石灰・苦土石灰・有機石灰のどれでもよいが、中でもアルカリが一番強いのが消石灰。

消石灰は鳥インフルエンザ予防で養鶏場や畜舎の入り口に撒かれるほど殺菌作用が強い、という経験から選んでいる。

使い方:容器での振り方のコツ: 100均のマヨネーズ/ドレッシング用の容器に消石灰の粉を入れて振る。コツは、粉を容器の入り口(ノズル側)まで斜めに寄せた状態でプッと押すこと。そうすると空気と粉が一緒に出て、パフパフときれいに飛ぶ。

粉を全部入り口に詰めると空気が通らず出ない。逆に入り口まで来ていないと、空気だけで粉が飛ばない。

正面から吹くより、葉に対して横から斜めに吹き付けた方がきれいにかかる。

注意:ひどくなると実も食べられなくなる: 最初は株元から順に炭疽病が広がるが、ひどくなると葉全体だけでなく実にも移り、実が斑点だらけになってすいかが食べられなくなる。

そこまで広がる前に収穫できれば問題ないので、病気でも虫でも早めの対策・解決がよい。

解説動画: 家庭菜園や農園のスイカ栽培で梅雨は炭疽病に注意!梅雨の重要作業とスイカの育て方を徹底解説!/農園らいふ+(プラス)

概要:梅雨のスイカは炭疽病に注意: 梅雨時期のすいかで注意すべき病気が炭疽病。薬剤を使わないとほぼ必ずかかると言えるほどの病気で、無農薬栽培では炭疽病からいかに実を守るかが重要なポイントになる。

最初は葉に感染し、それが徐々に広がって実にも感染が及ぶ。実に感染すると徐々に腐り、大きくならないまま枯れてしまうことが多い。

症状: 葉が黒く変色し、その黒い部分にザラザラした状態が広がって、やがてボロボロになる。

厄介なのは、葉に付着した雨水が他の場所に飛んで触れると一帯に一気に広がること。発生した場所の周りに感染が広がっていき、着果した実に付着すると実がダメになる。

対策:通気性の確保と感染葉の除去: 予防として株元の通気性をよくする。誘引作業で葉や蔓が混み合わないようにし、株元から出る余分な子蔓・脇芽をカット、枯れた葉や地面に触れている葉も除去する。誘引は人の手で折り返してやらないと、蔓がネットをぐちゃぐちゃにして通気性が悪くなったり、子蔓を切る事故につながる。

感染してしまった葉は見つけ次第どんどんカットする。炭疽病は治すのが難しいので、感染した葉はすべてカットして感染拡大を防ぐ。

真夏になると湿度が下がって感染スピードが遅くなるので、その間に実が肥大するよう、こうした初期対応をしておく。

アザミウマ(害虫)

非常に小さな虫が葉や花を吸汁し、傷が白〜銀色にかすれる。ウイルス病も媒介する。 対策:目の細かい防虫ネットで防ぎ、青色の粘着トラップで捕らえる。周囲の雑草を減らす。

解説動画: 【農家】アザミウマの予防方法とハチや天敵に影響が小さく新しい農薬【ファインセーブフロアブル】/Daisuke Miyazaki

概要:なぜアザミウマは厄介なのか: アザミウマは野菜栽培で最も厄介な害虫の一つで、成虫でも1〜2mmと小さい。最大の被害は作物が汚れて商品価値が下がることで、いちごやなすでは果実が、ねぎ・たまねぎ・にら・アスパラガスでは葉が汚れて出荷できなくなる。

いちごやなすでは訪花昆虫(ミツバチ)や天敵製剤(カブリダニ)を使うため、有用生物に影響する強い農薬が使えず対策が難しい。加えて薬剤抵抗性が深刻で、ミカンキイロアザミウマは2013年時点ですでに23種類もの農薬に抵抗性が確認されている。抵抗性がつきにくい気門封鎖型の農薬も、アザミウマにはほとんど効かない。

種類と生態: 日本には200種以上いて、農業で問題になるのは約40種。特に問題なのはミカンキイロ・ミナミキイロ・ネギ・チャノキイロ・ヒラズハナの5種。正確な判別には顕微鏡が要るが、100均のスマホ用拡大レンズで撮影して写真と見比べる方法が手軽。

活動が活発になるのは20℃以上で、関東では春〜秋に活動し冬は成虫で越冬する。卵は植物組織の中に産みつけられ、さなぎは地中にいるため、その時期は農薬が効かない。

25℃なら卵から成虫まで約2週間と成長が早く、成虫は2〜7週間生存する。世代交代が速いため薬剤抵抗性がつきやすい。ミナミキイロやネギアザミウマはオスなしでメスだけでも産卵し、1ヶ月で約80倍に増える。

予防策:露地とハウス、天敵の使い分け: 露地ではアザミウマを食べる土着天敵(ヒメハナカメムシ類・アカメガシワクダアザミウマ・タバコカスミカメなど)を増やすのがポイントで、これらを養うインセクタリープランツ(バンカープランツ)を植える。天敵には殺虫剤だけでなく殺菌剤や防除で使う農薬も影響することがあるので注意。

ハウスでは侵入させないことが最優先で、周囲に防草シート・光反射シート・粘着シートを設置、UVカットフィルム被覆、開放部に赤色防虫ネット、室内に粘着シートや昼間の赤色LED点灯、吸引式捕虫機、天敵製剤の放飼などを組み合わせる。

天敵製剤はスワルスキー・ククメリスカブリダニが1齢幼虫のみ、リモニカスカブリダニが1〜2齢幼虫、タイリクヒメハナカメムシは2齢幼虫や成虫も捕食する。放飼前にできるだけ害虫を減らす『ゼロ放飼』が重要。

おすすめ農薬:ファインセーブフロアブル: 予防をしてもアザミウマの被害をゼロにするのは難しいので農薬も必要になる。動画では日本火薬のファインセーブフロアブル(有効成分フロメトキン)を紹介。30種以上の野菜・果樹に使え、1000〜4000倍に希釈して散布する。

特徴は、選択性が高く訪花昆虫や天敵製剤への影響が小さい、新しい作用機作(殺虫剤分類34で、既存のミトコンドリア作用剤とは作用点が異なる)で抵抗性のついたアザミウマにも効く、成虫にも速効性がある、残効性・耐雨性がある点。

作物別では、いちごは幼虫・成虫とも効くが低密度のうちに使う(ヒラズハナアザミウマには効果が安定しにくい)、なすは露地・ハウス両方で天敵放飼後のタイミング、ねぎ・たまねぎは梅雨前後や空梅雨時が好適で収穫3日前まで使える。連用は抵抗性がつくので避け、脱皮阻害剤など他剤とローテーションする。

トマト・ミニトマトでは、アザミウマが媒介するトマト黄化えそ病の予防にも使える。

解説動画: [Pest Control] Eliminate Spider Mites and Thrips for 43 Yen! Summon Beneficial Insects with Alyss.../みんなの農業

概要:アリッサムで天敵を呼びアザミウマを抑える: アザミウマ(スリップス)は0.5mmほどの小さな害虫で、いろいろな作物を食害する。

この動画では殺虫剤を使わず、スイートアリッサム(地中海沿岸原産の花。白やピンクの花を咲かせ、ホームセンターで入手でき、苗は40円ほど)をコンパニオンプランツとして植える方法を紹介。

アリッサムを植えるとアザミウマやハダニを捕食する天敵が集まり、駆除してくれると期待できるという発想。

植え方・代替と注意点: いちごやトマトなど守りたい野菜のすぐ横や同じ鉢に、日当たりのよい場所を選んで植えるだけでよい。アリッサムの代わりにバーベナでも同様の効果が期待でき、横に広がって育てやすい。

ただし天敵頼みの方法なので確実ではなく、天敵を呼び込むと狙いと違うダニが出ることもある(それも捕食されることが多いとする)。実際に効果を試している段階の内容として紹介している。

解説動画: Prevent rust and thrips when growing onions in your home garden or on a farm! A thorough explanat.../農園らいふ+(プラス)

概要:ネギアザミウマの被害: 緑のねぎの葉に白いカスリ模様が出るのは、ネギアザミウマがかじったり舐めたりした食害跡。ひどくなるとその部分が白く枯れたり、そこからさび病・べと病・腐敗などの病気につながることもある。

梅雨から夏にかけて症状が目立ちやすい。アザミウマとさび病が同時に出た葉はかなり傷むので、積極的に取り除いて除去する。

対策:油石鹸水の散布: ねぎのアザミウマを完全に防ぐのは難しく、薬剤を使わない場合は油石鹸水の散布と益虫の働きで予防するしかない。被害が多い葉に油石鹸水をかけて数を減らし、健全な葉へ移らないようにする。

ねぎの葉はブルーム(白い粉)があって油石鹸水がはじかれ流れ落ちやすいので、しっかりかけることが大事。

解説動画: How to prevent thrips from Japanese farmers! Tips for preventing viral diseases !/農家直伝!家庭菜園らいふ

概要:アザミウマとは: 7月が近づき乾燥してくるとアザミウマが発生する。アブラムシと同様に非常に厄介で、体が非常に小さく、ウイルスを運ぶキャリアになる。夏野菜全般に被害を出す害虫。

被害の見分け方(枝豆・ウイルス病): えだまめの被害株を例に紹介。アザミウマが汁を吸うと葉がすじ状に食害され、さやが育たず、葉が丸まって先端から枯れる。顕微鏡(約400倍)で確認するとほぼアザミウマと判定できた。

食害による生育障害だけでなく、斑点病やモザイク病などウイルス病の原因にもなる。このえだまめも葉全体にモザイク病らしき症状が広がり、ウイルスに感染していた。感染株は他の野菜にうつす可能性があるので、被害が大きいものは抜き取って除去する。

対策:除去と防虫ネット: アザミウマは小さく俊敏で、手で捕まえたり薬剤を直接当てたりするのは難しい。えだまめなどネットをかけられる野菜には防虫ネットをかける。1mmメッシュならアザミウマをかなり防げる。

さらに細かいネットは光が通りにくく風にも弱いので、1mmメッシュ程度が適当。目が大きめのものは使わない。

対策:唐辛子焼酎液とアルミシート: きゅうりやナス科などネットをかけられない野菜には、唐辛子焼酎液を葉裏までまんべんなく散布して忌避する。週1回程度が目安で、被害が多い年は定期的に行う。

さらにアルミシート(テープ)も有効で、アザミウマはキラキラを嫌うため、支柱や畝・株元に貼ると忌避効果が出る。園芸用でなくても台所用や100均のアルミテープでよい。

どうしても被害が多い場合は、ホームセンターでアザミウマに効く薬剤を探して使う方法もある。

解説動画: 【危険害虫】7月に入り乾燥すると出てくる害虫には危険がたくさんあります!正しく駆除しないと野菜が取れなくなる!?/農家のかわちゃん

概要:アザミウマの発生: 7月に入り晴れて乾燥するとアザミウマが発生しやすくなる。アブラムシと同様に厄介で、集中して見ないと見つけられないほど小さいのに、ウイルスを運ぶため非常にやっかいな害虫。

被害の見分け方(きゅうり): アザミウマにやられたきゅうりの葉には無数の点々(かすり状)が出て、葉が汚れる。葉脈で区切られた四角が枯れるべと病や、葉全体が白くなるうどんこ病とは症状が違う。

幼虫や成虫が葉の養分を吸うと、その部分が黄色く変色し、葉裏はテカテカする。大量発生すると葉全体が黄ばむが、これは枯れではない。米粒ほどの小さい虫が見つかればアザミウマと考える。

生態:2つの主な種類: 主に2種類いる。ミナミキイロアザミウマは成虫がオレンジ色っぽく、背中の羽に黒い筋が見え、体長1mm程度で細長い。ミカンキイロアザミウマは体長2mm程度で桜褐色。ミナミキイロは葉脈沿いに、ミカンキイロは葉脈間に多い。

対策:除去・防虫ネット・消毒・アルミテープ: まず被害葉はすぐ除去する。アザミウマは病気を媒介し、俊敏で他の野菜へ次々に移るので、被害が多ければ株ごと引き抜いて処分する。

対策は3つ。(1)防虫ネット:えだまめなどかけられる野菜に1mm程度の防虫ネットをかけると侵入を防げる。(2)消毒:これが一番効く。ネットをかけられないきゅうりやナス科には消毒を行う。グレイシアなどがおすすめで、スプレータイプならホームセンターで店員に相談して選ぶとよい。(3)アルミテープ:キラキラを嫌う習性を利用し、誘引した支柱などに貼ると忌避効果が出る。ホームセンターや100均で入手できる。

コナジラミ(害虫)

葉裏につく白い微小な虫で、揺らすと粉のように舞う。吸汁・すす病・ウイルス媒介の害がある。 対策:黄色の粘着トラップで捕らえ、混み合った下葉を除く。防虫ネットで侵入を防ぐ。

解説動画: 【コナジラミでお困りの方】家にあるコレで速攻で駆除・対策できます【殺虫剤】/ザキ's Garden

概要:コナジラミの被害: 気温の高い春〜秋に大量発生し、乾燥を好むため梅雨明けにも増える。カメムシ目でアブラムシの仲間にあたり、針状の口を葉に刺して養分を吸う。そのため葉が白くなって光合成が落ち、株が弱る。

ベタベタした排泄物からはすす病(葉がすす状に黒く覆われ光合成できなくなる)が出るが、すす病自体に効く薬はなく、原因のコナジラミを叩くしかない。さらに吸汁のときにウイルスを媒介し、モザイク病などのウイルス病を起こす。

対策:食器用洗剤で窒息駆除: ヤシノミ洗剤(食器用洗剤)を希釈してスプレーする。界面活性剤が虫の口や気門をふさいで窒息させる仕組み。

作り方は500mLのペットボトルに原液約5cc(ワンプッシュ、希釈倍率の目安は100〜200倍)を入れ、泡立つまでよく振るだけ。かけると30秒ほどで死ぬ。

使い方・注意: コナジラミは葉裏に潜むので下から吹き上げるように当てる。遠くから一気に噴くとかかり残しが出るため、1枚ずつ丁寧にかけるのが確実。

ヤシノミ洗剤は野菜洗いにも使えるが、駆除したあとは普通のシャワーで洗い流す(5分ほどで確実に倒れる)。

解説動画: 【最強】耐性コナジラミ!2ヶ月検証した対策方法を紹介!/髭サン農家

概要:農薬が効かない耐性コナジラミ: 例年通り農薬を散布しているのに突然大発生する場合は、耐性を持つ系統(バイオタイプQやBなど)の可能性が高い。それらに効くとされる農薬を試しても効かないことがある。

高い農薬ほど効くわけではなく、実際に効果があったのは格安な農薬の中だった。

対策:効いた農薬とローテーション散布: 効果があったのはアルバリン顆粒水溶剤とコルト顆粒水溶剤の2つ(どちらも安価)。まずアルバリンを散布し、4日後にコルトを散布するとこの2回でいったん99%駆除できる。

ただし次々に成虫になる個体を卵を産む前に叩く必要があるため、さらに6日後にアルバリン、その5〜6日後にコルトを散布する。計4回・約2週間でほぼ消滅する。

成虫を倒しても葉裏の幼虫から復活するので継続が要る。葉裏の幼虫は成虫よりさらに農薬が効きにくい。

対策:物理的に減らす・葉裏への散布: コナジラミは葉表にはほとんどおらず葉裏に隠れ、特に下の葉ほど多い(最下段は巣窟状態)。下葉を掻き取れば卵や幼虫を物理的に大きく減らせる。

散布時はノズルを斜め上に向け、葉裏を狙って当てるように変えると効きが上がる。

対策:展着剤フーモンの併用: 普段は展着剤を使わなくても農薬の効きに不足を感じなかったが、コナジラミに限っては不足を感じるため展着剤を併用する。

展着剤はフーモン一択で、展着効果に加えて気門封鎖剤としての効果も持つ。

注意: コナジラミはタイプが色々いるため、この方法が効かない場合もある。農薬は使用前に適用作物と希釈倍率を必ず確認する。

コナジラミ自体はすぐ株を枯らす力はないが、排泄物(甘露)がカビてすす病になり株が弱る(検証中になすはほぼ枯れ、間に合ったきゅうりは絶好調だった)。

解説動画: 【厄介な病害虫】コナジラミの被害と対策/inochio group

概要:生態と2種類: 野菜を加害するのは主にオンシツコナジラミとタバコナジラミの2種。どちらも成虫は体長1mm程度で白く、見た目が似ている。

オンシツコナジラミは寒さに比較的強く野外で越冬でき、冬から初夏の施設栽培で発生が多い。タバコナジラミは野外で4〜11月に見られ夏に多く、低温に弱いため寒冷地では野外越冬できないが施設栽培では周年発生する。

成虫は葉裏に産卵し、孵化した幼虫は葉に定着してさなぎを経て成虫になる。

被害:媒介する病害: トマトの重要病害である黄化葉巻病(成長点や脇芽の黄化・縮葉・葉巻きが起こり、進行すると着果しなくなり収量が低下)をタバコナジラミが伝染させる。

黄化病も引き起こし、初期は葉脈を残して黄化しマグネシウム欠乏に似た症状が出て生育が抑制され収量が落ちる。

ほかに排泄物を栄養にカビが増えるすす病、タバコナジラミによる果実の着色異常なども起こる。

対策:環境管理と農薬: 温度・湿度がこもる場所を好むため、葉が丸まった所や重なった所で増える。丸まった下葉は早めに除去し、葉が重なる部分をなるべく作らない。

農薬ではフーモンが有効で、気門封鎖剤と展着剤のダブル効果を持つ。1000倍の高希釈で野菜類・りんご・柑橘に使え、コナジラミ・ハダニ・アブラムシ・うどんこ病を同時に防除でき、収穫前日まで何回でも使用できる。

散布すると成虫は張り付いて窒息し、幼虫も覆われて窒息死する。世代交代が早く抵抗性がつきやすいので、薬剤ローテーションに組み込むとよい。

解説動画: 【アブラムシ・コナジラミ・ハダニ】小さな害虫にはこれが効きます/鈴木農園TV

概要:コナジラミなど小さな害虫の脅威: コナジラミはアブラムシやハダニと同じく体は小さいが、針状の口で養分を吸い、繁殖スピードが異常に速く気づくと一気に増える。

さらにウイルス病を媒介し、感染株は葉がチリチリに縮れて回復しない(ウイルス病を直す農薬はない)。

そのため病気そのものより、運び屋である小さな虫を早めに抑えることが重要になる。

対策:展着剤フーモンによる気門封鎖: フーモンは機能性展着剤で、虫の体にべったり付いたあと有効成分が体表の気門(呼吸する穴)をふさぎ、呼吸を止めて窒息させる殺虫効果を持つ。

葉の表面はクチクラ層の油膜で農薬を弾くが、展着剤を入れると葉全体に密着・拡散し、薬の効きが高まる。

使い方・考え方: 野菜類は1000倍で使う(虫にも効く薬は通常濃めが必要だが、フーモンは薄めで済みコストを抑えられる)。他の農薬と混ぜる時は先にフーモンを入れる。

すべての虫を殺しきることはできず必ず生き残りが出るので、発生の早いうちから使って繁殖スピードと密度を低く抑え、多発のピークを後半にずらすのが狙い。

解説動画: [Pests] A must-read for tomato growers! Whitefly ecology and countermeasures [Breeder's explanation]/グストイタリア from TOKITA SEED

概要:最も撲滅が難しい害虫: アブラムシやアザミウマと比べても、コナジラミは駆除が最も難しく、いくら殺そうとしても消えず撲滅が困難。

カメムシの仲間(アブラムシに近い)で、飛ぶ・跳ねるのが速く行動範囲も広く、農薬から逃げるのも速い。

激発するのは4〜10月の高温期で、長雨のあとカラッと乾くような乾湿のメリハリがある乾燥時期に問題になりやすい。

被害:直接被害よりウイルス病: 吸汁によりトマトなどの葉がかすり状にキラキラして見た目が悪くなるのが直接被害だが、それ自体はそこまで深刻ではない。

最も深刻なのはウイルス病の媒介で、トマトの黄化葉巻病(TYLCV)が代表。ここ10年ほどで問題化し、南から北へ広がっている。

夏頃にコナジラミが媒介し、いったん発病して媒介が始まると止めようがない。

生態:2種類と耐性タイプ: 野菜で問題になるのはオンシツコナジラミとタバコナジラミの2種で、実際上は見分ける必要はほぼない。

特に厄介なのはタバコナジラミのバイオタイプQで、農薬が効かない(バイオタイプBなど他のタイプもいる)。

対策:習性を利用した防除: 黄色に集まる習性があるので、黄色い粘着板を置くと捕らえられる。逆にキラキラ光るものを嫌い、太陽や月の位置を見て飛ぶため、シルバーマルチなどで光を乱反射させると飛ぶ方向が分からなくなる。

成長点など栄養のある所にじっと留まるので、そこを狙って農薬をかけると効率的。水が苦手で、薬の効かないバイオタイプQにも水は効くため、頭上灌水などで成長点をびしょ濡れにするのも有効。

侵入防止には0.4mm目の細かい防虫ネットが必要(1mm目の寒冷紗は通り抜ける)だが、目が細かく通気が悪いので夏場は使いにくい面もある。コナジラミを食べる天敵を放す生物的防除も研究・実用化が進んでいる。

対策:予防・残渣処理・抵抗性品種: 発生後の殺虫は難しいので、高発生させない予防が基本。トマトの葉などの残渣に付いて越冬するため、片付けはビニール袋に入れて畑の外に出し、畑を1週間ほど空にして休ませ、雑草も生やさないようにする。

黄化葉巻病(TYLCV)抵抗性のトマト品種も出ており、活用すると夏の栽培が楽になる。

バジルはコナジラミを強く誘引して集めてしまうため、コンパニオンプランツとしては注意が要る。

撲滅を目指すより増やしすぎないよう矯正する発想で、有機的な手法と農薬を組み合わせて対処するのがよい。

カメムシ類(害虫)

マメやオクラなどの実・莢を吸汁し、変形や落果を招く。においを出す。 対策:動きの鈍い朝に捕殺し、防虫ネットで守る。周囲の雑草を管理する。

解説動画: 家庭菜園や農園の夏野菜栽培で放置すると被害甚大!?カメムシ対策や害虫対策とおすすめ自然農薬BEST3!【農家直伝】Tips for pest control of summer vegetables./農家直伝!家庭菜園らいふ

概要:夏のカメムシと自然農薬の評価軸: 7月頃から発生し始めるカメムシ類への対策として、自然農薬を比較検証した内容。

えだまめなど背の低い野菜は防虫ネットで防げるが、背が高くなるさやいんげんやささげなどの豆類はネットが使えず、しかもカメムシは豆類を好むため被害が出やすい。

評価は「忌避効果の高さ」「効果の持続性」「使いやすさ(手間の少なさ)」の3つの軸で行っている。

3種の比較ランキング: 油石鹸水は忌避効果がほとんどなく、使用後に洗い流す手間もあって合計3点で最下位。

唐辛子焼酎液は噴霧するとカメムシが嫌がって逃げるが、2日後には再び飛来し持続性は低め。散布後の処理は不要で合計8点。

ミント水は噴霧するとすぐに羽ばたいて飛んでいくほど忌避効果が高く、人の皮膚への刺激も少ないため合計11点で1位となった。

ミント水の作り方: 500mlのペットボトルにハッカ油を5滴ほど垂らし、薬用エタノール(アルコール)を加えてよく撹拌する。ハッカ油は水にそのまま入れても混ざらないため、アルコールで撹拌するのがポイント。

これをスプレー容器に入れて噴霧する。カメムシのほか、ウリ類につくウリハムシにも効果があるとしている。

解説動画: [Stink Bug Removal] Perfect Removal: Secret Recipe of a Simple Mysterious Liquid that Will Help S.../次郎丸⦅畑⦆チャンネル

概要:食品成分だけで作る駆除スプレー: 大量発生したカメムシ類を、薬品を使わず食品成分だけで駆除する自作スプレーの紹介。薬剤不使用なので収穫時に使っても安全という狙い。

100ccのスプレーボトルで2種類の液を作り、実際にピーマンやししとうがらし、なすなどに群がったカメムシへ散布して効果を検証している。

2種類のレシピ: (1)MCTオイル+ニームオイル+水。MCTオイルは市販殺虫剤ロハピの有効成分(ココナッツオイル由来)と同じもの。ニームオイルは害虫の生殖・脱皮のサイクルを狂わせ、匂いだけでも虫を逃げさせる。

(2)MCTオイル+無調整牛乳(水は加えずストレート)。予防・忌避や葉面散布のためにストチューを少量加える場合もある。

乳化剤は入れず、使う前によく振って水と油を一時的に混ぜて使う。

駆除の仕組みと結果: オイルは虫の呼吸器官である気門を塞ぎ、べったり覆って窒息させる。牛乳は膜を張って気門を塞ぐ。

散布1時間後、MCTオイル+ニームオイル型は即効性が高く、カメムシは亡骸となって葉や枝に張り付いていた。

牛乳型はアブラムシにはよく効くがカメムシにはやや効き目が弱く、弱らせる程度にとどまった。

解説動画: 家庭菜園でのカメムシ対策。ネットや忌避剤で間に合わなくなったらこれがいい!5/25/じいちゃんの畑0402

生態と発生サイクル: カメムシ類は卵から約10日で孵化し、幼虫期間は50日前後、約1ヶ月で成虫になる(不完全変態)。

11月後半に樹皮の中や民家の板塀の隙間などで越冬し、5〜8月に活動を再開して産卵する。産卵は種類により3〜5回、一度に10〜20個ほど。

5月下旬〜8月が産卵繁殖期で、この時期に卵を産ませないのがポイント。8〜9月に急増し、なすやピーマンに列を作って並ぶ。

被害の特徴: 野菜をかじるのではなく、針を刺して汁を吸う。トマトやなすの実、えだまめの鞘に刺し跡や変形が残る。

なすは黒くて分かりにくいが、えだまめの鞘が変形していればほぼカメムシの刺し跡がある。前年はえだまめがカメムシで散々だったという。

ネット・忌避剤の限界: まず虫の繁殖場になる草むら(雑草)をなくすことが基本。

防虫ネットは物理的に寄せ付けない効果が大きいが高さ40cm程度までで、すぐ大きくなるトマト・なす・きゅうりは若苗の時期に限られる。

ニームオイル・木酢液・ストチューなどの忌避剤は追い払えるが、近くに一時避難させるだけですぐ戻ってくる。市民農園では隣の区画へ逃げるだけで、逆に隣が使えばこちらに逃げ込んでくる。

薬剤による対策: 一時退避ではなく増やさないためには薬剤が有効。マラソン・スミチオン・トレボンなどがおすすめ。

ダントツ・モスピラン・アルバリンは効き目が強いがネオニコチノイド系で、浸透性が強く残留しやすく、益虫・水生動物・ミツバチなどへの影響が懸念される。

マラソン(有機リン系)は豆類のカメムシなどに、トレボン(ピレスロイド系)は豆類・ウリ類のカメムシに適用があり、使用基準通りに使えば安全性は高いとしている。

解説動画: カメムシ被害が大変!めっちゃ効くカメムシの駆除方法 抜群の効果で被害軽減!【髭サン農家】/髭サン農家

概要:隠れカメムシと被害状況: 姿はあまり見かけないのにカメムシ類被害が多発。素早く葉の裏に隠れて飛ぶため見つけにくい。まだ飛べない幼虫や孵化したての個体、卵もおり、畑で何度も繁殖に成功している証拠。

カメムシを嫌うのは臭いからではなくなすに甚大な被害を与えるためで、吸われた跡がひどくなると実がボコボコになり、被害は収穫の約10%にのぼる。

蜘蛛も駆除に働くが1日に体重の10%しか食べられず、隠れカメムシの数には追いつかない。

アルバリンでの駆除方法: カメムシに絶大な効果があるアルバリン顆粒水溶剤(狸のキャラが目印)を使用。なすでは2000倍希釈で、水12リットルにアルバリン5gを入れる。

カメムシは葉裏に隠れるので隅々まで散布する。散布後は驚くほど早く効果が出て、隠れていたカメムシが次々と出てきて足がまだ動く程度に弱っていた。

解説動画: June Stink Bug Control: It's Not Too Late! Why Now is the Only Time to Completely Eliminate the S.../じいちゃんの畑0402

概要:ネットが基本、なければ薬剤: 防虫ネットのカーテンをするようになってから、トマトやなすのカメムシ類対策はあまり必要なくなったという。

畑や菜園では忌避剤はほぼ効果がなく、あっても一時的なもの。カメムシからトマトやなすを守るには、まず物理的防御の防虫ネット、防ぎ切れない時は薬剤という考え方。

6〜7月が駆除の適期: ちょうど6〜7月にカメムシが卵から孵化し、なすや野菜の茎に集団で来る。この時期に始末せず忌避だけにすると夏の終わりに100倍に増える。

1匹のメスが6〜7月に1回あたり約20個、一生で約10回産卵するため、1匹から夏の終わりには200匹になる計算。

羽がなく集団で固まっている幼虫のうちに叩くのがポイントで、卵の状態は体が守られていて薬剤が効かない。温暖化で越冬する個体が増えているほか、芽が出たまま放置した野良じゃがいもの茎に幼虫がびっしりつく繁殖場になることもある。

適用登録のある薬剤: トマト・なす・ピーマンのすべてに適用される薬剤は無い。ピレスロイド系のアディオンはなす・ピーマンのカメムシに適用登録があるがトマト・ミニトマトは登録なし。

ネオニコ系のダントツもなす・ピーマンは登録ありだがトマト・ミニトマトは無い。マラソン・トレボンはカメムシの登録がなく(アブラムシ用に噴霧して効いたように見えることはある)、必ず適用表で確認するよう注意している。

長年使われてきた農薬に抵抗性を持つ個体が増え、効かなくなってきているとも指摘。

アワノメイガ(害虫)

トウモロコシなどの茎や実に食い入り、粉状の糞が出る。実の中に潜り被害が見えにくい。 対策:雄穂が出る頃に見回り、被害の茎は切り取る。フェロモン利用やBT剤で防ぐ。

解説動画: 【トウモロコシ栽培】アワノメイガは毎日飲むアレで完全予防と駆除できます【害虫対策】/次郎丸⦅畑⦆チャンネル

概要:生態と被害: アワノメイガはスイートコーン最大の天敵。6〜8月に葉などへ産卵し、年に2回ほど発生する。卵を見つけたら潰す。

厄介なのは幼虫で、知らぬ間に茎を登って侵入し、大事な実を食い荒らす。だから実を守るには事前の予防が欠かせない。

基本対策:受粉後の雄穂切り: 侵入経路を断つため、花粉の役目を終えた雄穂(オスの穂)を切り落とす。心配なら切る前に人工授粉しておく。

切り取った雄穂は花粉の匂いでアワノメイガを呼ぶので、畑のそばに放置せず、離れた場所に捨てるか埋める。

雄穂は穂が開いて黄色くなる前が最も花粉を飛ばす時期で、花粉を出し終えたら早めにカットする。ただし雄穂を切ってもメイガは飛来するので、予防との併用が前提。

手作りコーヒースプレー: ニームオイルがない場合の自然派忌避スプレー。砂糖入りの甘いコーヒーをベースに(希釈倍率は特になく、半分ほど入れてよい)、木酢液をごく少量(燻した香りを虫が嫌う)、酢をごく少量加え、あとは水で薄める。

100均のスプレーヘッドで実を中心に葉にもかけ、3日おきに軽く散布。甘いコーヒーの糖分がのりの役目を果たし、雨で流れるまで張り付く。

カフェインは昆虫に毒性で、多くのメイガや幼虫に効く(一部カフェインを分解する種もいる)。ニームオイルがあれば500mlに1ccほど加えると効果が上がり、ホルモンバランスを乱して脱皮のタイミングをずらし成長を妨げる。

注意:展着剤は混ぜない: 手作り忌避剤に展着剤を混ぜてはいけない。展着剤は分類上は農薬で100%化学薬品。

細胞を一時的に収縮させて隙間を作り、そこから薬剤を体内へ浸透させて雨でも流れなくする働きがあり、自然派で作った意味がなくなる。のりを効かせたいなら砂糖を少し足すだけでよい。

解説動画: Measures against insects, birds and animals! Cultivate corn to keep away corn borers! Prevent dam.../農園らいふ+(プラス)

概要:発生サイクルと被害: アワノメイガはメイガの成虫(蛾)が飛来し、5月上旬頃からスイートコーンの葉の裏などに産卵する。1匹が産む卵は10〜20ほど。

6月中旬から8月末にかけて幼虫になり、雄花・雌花・実に入り込んで被害を与える。せっかく育てた甘いトウモロコシが一瞬でやられるので、早めの対策が重要。

最重要対策:花粉が出たら雄花をカット: 孵化した幼虫は花粉の匂いに寄ってきて、まず雄花に入り、やがて絹糸(ひげ)を通って実へ移るか、直接実に入る。

そこで花粉が落ち始めたタイミングで、匂いのもとである雄花を根元付近からカットして寄せつけないようにするのが最大のポイント。

受粉のコツとカットの見極め: 雄花を切る際は、隣の株の雄花も一緒に切り、2本合わせて雌花に花粉をトントンとふりかけると受粉しやすい(1本より2本合わせるのがポイント)。

カットのタイミングは、枝にまぶされたように黄色くなった部分が花粉で、振ると細かい粒子が散る。この黄色い粒子が下に落ちる状態になった頃が切りどき。

解説動画: [Countermeasures against the European corn borer] Farmers teach you how to control corn! We'll al.../たわらファームの日常

概要:被害の特徴と農薬の要否: アワノメイガは実に入り込んで中身を食べる害虫。皮をかじって中に入るため、外から食害跡が見えても、あるいは見えなくても、皮をめくると幼虫(青虫状)が出てくることがある。他の野菜と違い皮に覆われて有無が分からないのが厄介。

家庭で食べる分なら実に入っても気にしない人は無農薬でもよいが、販売する場合は確実に「いない状態」を作る必要があり、農家の9割以上は農薬を使う。

使う資材:デナポン(粒剤): 紹介しているのはデナポンという粒剤の農薬。値段は800〜900円ほど(動画では850円で購入)。

土にかけるタイプで、薬剤の匂いで虫が寄ってこないとされる(パッケージには明記なし、祖父から聞いた話とのこと)。ホームセンターで買え、この時期しか出回りにくい。

使い方とタイミング: 実には直接かけず、虫が寄ってくる穂(雄穂)の部分にしっかりかける。1つまみを穂の上にパラパラとかけるだけで簡単。

かけるタイミングは穂が出てきた頃。早めの対策が肝心で、被害が出てからでは手遅れになりやすい。

この面積ならデナポンだけで十分だが、発生量が多いときは通常の散布農薬を両面にかけることもある。

注意:濡れているときは避ける: デナポンは水に溶けやすいので、雨の日や朝露・水滴が付いているときの散布は避ける。

濡れると葉が白くなって見栄えが悪くなったり、光合成する面積が減ったりする恐れがあるため、晴れが続くときに使う。

解説動画: トウモロコシ【アワノメイガ対策】簡単にできる4つの対策!230606#トウモロコシ栽培#アワノメイガ/キッチン菜園

概要:アワノメイガとは: アワノメイガは蛾の仲間で、スイートコーンの花の匂いに引き寄せられて葉の裏や穂に卵を産みに来る。孵化した幼虫が茎や果実に潜り込んで食害する。

中に入られてから農薬をまいても手遅れなので、事前対策が大切。以下の4つの対策を紹介。

対策1:雄花切りと人工授粉: 引き寄せる匂いのもとになる雄花を切り取る。雌花(トウモロコシのひげ)には人工授粉を行う。

ひげに触ると花粉が飛び、本来は風で雄花の花粉が雌花に受粉するが、それを手で行う。受粉から20〜30日でひげが茶色くなり収穫適期になる。

対策2:コンパニオンプランツ: えだまめやさやいんげんなどの豆科野菜をコンパニオンプランツとして混植する。豆科野菜にはアワノメイガを寄せ付けない効果があり、株元に枝豆を植えるとよい。

逆に枝豆側もカメムシ類対策になる相乗効果がある。

対策3・4:時期ずらしとネットがけ: アワノメイガの発生は6〜8月で、この間に3回ほどピークが来る。そこで早まき(3月中旬に種まき→4月中旬に植え付け)と遅まき(7月下旬〜8月上旬に種まき、収穫は10〜11月で糖度が高い)に分けて栽培し、開花時期と飛来時期が重ならないようにずらす。

もう一つは実にネットをかける方法で、排水溝ネットのストッキングタイプが使える。短いものでも防げるが、カラス被害も防ぐなら全体を覆える長めのネットがよい。

解説動画: [Corn cultivation methods] Measures against the European corn borer: Two secret methods to preven.../次郎丸⦅畑⦆チャンネル

概要:発生サイクル: アワノメイガはイネ科の植物などの中で幼虫のまま越冬し、5月頃に蛹になって6月上旬から第1世代の成虫が発生する。気温によっては4月下旬や連休頃から飛来・産卵する早いものもいる。

最盛期は6月下旬〜7月上旬、産卵は6月中旬〜7月中旬。葉の裏に産卵し、卵は約1週間で孵化。孵化した幼虫は付け根に食入し、生育が進むと茎や雌穂に入り込む。

1か月ほどで老熟して蛹→成虫となり、第2世代は8月上旬に発生して7月下旬以降に収穫するスイートコーンに甚大な被害を与える。植え付け時期にも早熟した成虫が数は少ないが確実に飛んでくるので、植え付け直後からの対策が肝心。

対策1:防虫ネットを巻く: 無農薬なら防虫ネット一択。アワノメイガは横からひらひら飛んでくる(上から急降下はしない)ので、株に防虫ネットを巻きつけて着地・産卵を阻止する。

植え付け直後から収穫まで、成長する高さに合わせてかけたままにする。風に乗って乗り越える個体もいるため、余裕があれば上空も囲うと万全。ネットは防風林の役目も果たし、強風による倒伏も防ぐ。

上空が空くとカラスやムクドリに狙われるので鳥よけネットをかけ、横の隙間には釣り糸をくるくる巻くと、鳥は羽に糸が引っかかるのを嫌って入ってこない。

対策2:雄穂を早めに切る: アワノメイガは雄穂(オスの穂)から出る花粉に誘引される。受粉が済めば雄穂は役目を終えるので、なるべく早めに切り落とす。受粉完了のサインは、風が吹いたときに雄穂から花粉が舞い散っている状態。

心配なら切った雄穂を雌穂のひげにフリフリして念のため授粉させてもよい。切り取った雄穂はそのへんに放置すると花粉の匂いでメイガが寄ってくるため、まとめて地面に埋める。作業後は水をまいて飛び散った花粉を洗い流す。

ナメクジ(害虫)

夜間に葉や実、芽を食害し、光る粘液の跡を残す。じめじめした場所で増える。 対策:夜間に捕殺し、株元を乾かす。鉢の受け皿に水をためない。

解説動画: Slugs are a pain when working in the fields! Three ways to deal with them when they appear! A tho.../農園らいふ+(プラス)

被害と発生時期: ナメクジは野菜の葉・茎・実を食害する。夏野菜には付きにくいが、秋冬野菜、とくにアブラナ科のキャベツ・はくさい・レタス・こまつななどを好んで食べる。

発生時期は梅雨から秋にかけてで、湿気の多い場所に潜む。秋冬野菜の準備を始める前に対策しておくとよい。

潜みやすい場所と管理: とくに潜みやすいのは3か所。

(1)夏場に敷いた敷きわらの下。夏野菜が終わったら発生源になるので撤去・入れ替えをする。

(2)マルチの内側。湿気がこもりやすく、はぐると出てくることが多い。畝を作るたびに張り替える。

(3)畑の隅に置いたブロックや石、防草シートの下。よく点検する。

3つの駆除法(ビール・重曹・熱湯): (1)ビールトラップ:ナメクジはビールの酵母と麦芽の匂いに寄ってくる。容器を地面に埋めてビールを注ぎ、畝の中や出そうな場所に仕掛ける。ただし死滅させる罠ではないので、寄ってきたものを割り箸で拾い上げて別途処分する。

(2)重曹:ナメクジに直接スプーン2杯ほどかけると10〜15分で動かなくなる。効果が弱ければもう1杯追加する。

(3)熱湯:大量発生時に有効で、直接かければ一瞬で死ぬ。原始的だが最も効果が高いとしている。

熱湯を使うときの注意: 野菜の根元付近にいるナメクジにそのまま熱湯をかけると野菜が枯れてしまう。根元にいる場合は割り箸やピンセットで別の場所へ移してから熱湯をかけること。

処分は死んだ個体を割り箸などで1匹ずつ拾って行う。

解説動画: 【ナメクジ・カタツムリ】コレするだけでほぼいなくなる!生態や習性を利用した驚きの完全対策方法についてお話します。/楽農tech

生態と被害: ナメクジ(とカタツムリ)が増えやすいのは4〜6月と9〜11月で、雨や曇りの多い時期・地域に多い。はくさい・キャベツ・こまつななどの葉物や、家庭菜園では数の少ないいちごが食害されやすい。

葉の表面がなめらかに削られ、不規則な穴が開くのが食害痕。ラドラ(おろし金状の歯)で削って食べる。夕方以降の夜に活発になり、晴れた昼間はあまり動かない。

カタツムリとナメクジは対策方法が同じで、本動画の方法は両方に使える。

無農薬の対策: (1)手取り:体が大きく見つけやすく駆除しやすいが、寄生虫がいる可能性があるので素手で触らず、軍手・手袋・トングや割り箸を使う。

(2)銅:銅テープや銅の網に触れると微弱な電気が走り嫌がるため畑の周りに配置するが、コストが高く、コケや土が乗ると効果が落ちるので継続的なメンテナンスが必要。

(3)ビール:コップが入る穴を掘り、縁が地面と同じ高さになるようコップを埋めてビール(安い発泡酒でも可)を入れると誘引されて溺れる。誘引力が強く自動で駆除できるが、2〜3日に1回交換する。

(4)板+果皮トラップ:30cm角ほどの板の両端に足を付けて地面に伏せ、隠れ家を作る。中や周りにグレープフルーツ・オレンジ・メロンなどの皮(メロンの皮が最も効果的)を置くと、餌と隠れ家に集まるので翌日まとめて駆除する。低コストで板は繰り返し使えるため、発表者の一番のおすすめ。

おすすめの農薬(リン酸第二鉄・スラゴ): リン酸第二鉄が主成分の「スラゴ」は、ナメクジが食べると摂食をやめて畑からいなくなり、死体が見つからない形で静かに死ぬ。

ペットが誤食しても死ぬことはなく(まれに下痢や食欲低下程度)、使用回数の制限がなく有機JASにも適合する。使用量はカタツムリで1m²あたり1〜5gを均一にまく。家庭菜園なら100g入り(約700円)で足りる。

日本では流通が少ないが鉄(III)EDTA系も相対的にペットへのリスクが低い。

忌避剤の注意点: 「なめくじ逃げ逃げ」はお茶由来のサポニンを使った天然100%の忌避剤。作物への影響は少ないとされるが、あくまで忌避剤なので作物から1m以上離し、密度を濃くまく必要がある。

ただしペット(犬・猫)や魚類に有害なので、川・池・水槽の近くでは使わない。

さらに注意が必要なのがメタアルデヒド入りの製品で、犬猫・魚類に強い毒性があり畑には使わない方がよい。

解説動画: ナメクジが急に消えました…農家が雨の日に置く意外なもの | 家庭菜園 | 害虫対策/家庭菜園のヒント

考え方:隠れ場所を利用して誘導する: ナメクジは野菜そのものより、安全に隠れられる湿った場所を求めている。そこで野菜から少し離した場所に、あえて居心地のよい湿った隠れ家を作ると、ナメクジが野菜からそちらへ移動する。

昔の農家は、濡らした新聞紙や薄い段ボールの切れ端をこの誘導用の隠れ家として使っていた。薬のように一気にゼロにはならないが、梅雨の間ずっと被害が続く畑では差が出る。

置き方のコツ: 隠れ家は野菜の近くではなく、畝の外側や通路側に置く。近くに置くとナメクジがそのまま野菜を食べ始めやすい。

やり方は、夕方の雨が降る前や地面が湿ったタイミングで新聞紙を軽く濡らして半分に折り、地面にぴったり押し付けず少し隙間を残して置くだけ。段ボールも大きな1枚より小さめの切れ端を数か所に分ける方が集まりやすく、湿った風の弱い夜ほど効果が出やすい。

ナメクジは雨が降る前の湿度上昇でも動き出すため、降る前に置くのがよい。

置きっぱなしの失敗と朝の片付け: 最も危険なのは置きっぱなし。大きな段ボールを何日も置くと快適な棲みかになって定着し、かえってナメクジが増える。昔の農家は夜だけ置いて朝に必ず回収していた。

朝、まだ地面が湿っているうちに新聞紙や段ボールをそっと持ち上げ、集まったナメクジを小さいスコップや割り箸で静かにまとめて回収する。慌てて畑に落とすと散らばるので注意。

回収後の新聞紙は濡れたまま積んでおくと再び湿気を呼ぶため、乾かして使い回すか処分する。

被害を減らす畑の環境づくり: 被害が多い畑には、風が通らない・葉が込みすぎ・地面が常に湿っている・雑草や落ち葉が長く残っている、という共通点がある。問題は雨そのものより、雨のあとに湿気が残り続ける環境。

対策として、水やりは夜まで濡れが残る夕方より朝にする、葉を少し整理して風の通り道を作る、株元に落ち葉やわらを厚く密着させすぎない(梅雨は量を調整し雨後に少し持ち上げて乾かす)。

プランターの受け皿の水やブロックの隙間も棲みかになりやすいので見直す。虫と戦うより、畑全体をじめじめさせない環境管理が長続きする。

解説動画: Prevent slug damage in your home garden or farm when growing fall and winter vegetables! How to r.../農家直伝!家庭菜園らいふ

冬のなめくじ被害を疑う: 冬にブロッコリーやはくさいで、虫でも鳥でもない被害が増える。防虫ネットを張っていても急に葉が折れたり、ブロッコリーのつぼみが食べられたり、はくさいに謎の穴が開くのはナメクジの可能性がある。

ナメクジは虫ではなく、海の貝が陸に上がった陸貝の一種なので、虫とは少し違った対処が必要。雑食性で昆虫の死骸や植物の新芽を好む。

好む野菜・嫌う匂い: 被害を受けやすいのは茎ブロッコリーとはくさい。アブラナ科にはイソチオシアネートという辛み成分があり基本は避けるが、はくさいはこの成分が少ないため中に入り込んで食べる。

ブロッコリーは葉より辛くない花蕾(つぼみ)の部分を好み、丸坊主にされることもある。ナメクジは強い匂いが苦手で、パクチーやレモンバームなどのハーブ類を嫌う。

産卵・活動が活発なのは気温20℃前後だが、冬から春にかけても活動し、春には数が増えていちごを食害するため今のうちに対策するとよい。

マルチをめくって点検: ナメクジはじめじめした場所を好み、敷きわらの中やマルチの下に潜む。マルチの内側は湿度が高く、太陽光で温まるため格好の棲みか。

対策としてまずマルチをゆっくり少しずつめくり、潜んでいないか確認する(全体を一気にめくらない)。チェック後は必ず元に戻す。マルチの表面で見つかることもあるので周りもよく見る。

収穫が全て終わったら再度マルチをめくって点検し、いれば駆除する。あまりに多い場合は卵が多数産みつけられている可能性があるので、深い土と表層を入れ替える天地返しを試すのもよい。

コーヒーの活用: ナメクジはコーヒー(カフェインの匂い)を嫌う。直接かけるのではなく、落とした後のコーヒーがらを完全に乾燥させてから株元にまく(濡れたままだとカビが出ることがある)。マルチの上にまいても効果が期待できる。

もう一つはコーヒー石鹸水で、インスタントコーヒーで濃いめに作り(コーヒー400ccに対し自然由来の食器洗剤1ccが目安)、株元に直接かける。ひどくやられている場合は少し上までかける。雨や水で流れるので後々の薬害の心配はない。

解説動画: ナメクジを家に寄せ付けない対策と駆除法【薬剤に頼らず身近な物でOK】/ざくざく雑学

寄生虫のリスク(重要な注意): ナメクジやカタツムリには広東住血線虫という線虫が寄生している場合がある。寄生した個体を食べてしまうと発熱や頭痛などの症状を起こし、最悪死に至ったケースもある。

このため素手で扱わないなど対策には神経質になった方がよい。家庭菜園で収穫した野菜を食べるときはよく洗い、ナメクジが這った後に残る液もよく洗い流すこと。

家に寄せつけない予防: ナメクジは湿気を好み、夜間や雨の日に活動的になる。侵入を防ぐ基本策として、

(1)定期的な換気で室内の湿気を減らす、(2)落ち葉や枝は隠れ家になるので家の周りや庭を掃除する、(3)砂や有機物を混ぜて水はけの良い土壌を作る、(4)プランターや鉢は直置きせずビニールテープなどで浮かせ、風通しをよくする。

忌避とトラップ: (1)コーヒー:土や作物に害がなく、インスタントコーヒーやコーヒーカスを来てほしくない場所にまく。発表者が試したところ見かける回数が減った。

(2)塩:家の周りにまくと侵入を防げるが、植物には害があるので注意。

(3)ビール・ジュースのトラップ:深めの容器にビールやオレンジジュースを少し入れて地面に埋めると、香りに誘われて入り出られなくなる。浅い容器だと逃げられるので深めにする。

このほか、ナメクジが嫌う植物の実を刻んで葉やプランター、作物の周りにまく方法も紹介している。

おとり植物と最後の注意: ナメクジはキク科の植物が大好きなので、逆にマリーゴールドなどのキク科植物をおとりとして畑の周りに植え、農作物から引き離して守る作戦も有効。これらの方法を組み合わせると侵入を防げる可能性が高まる。

繰り返しになるが、広東住血線虫に感染したナメクジやカタツムリを口にすると危険なので、収穫物はよく洗って食べること。

解説動画(海外・英語): The Clever Way Smart Gardeners Eliminate Slugs/GrowVeg

全部のナメクジが敵ではない: イギリスの菜園チャンネルGrowVegによる、薬剤(スラッグペレット)を使わずに数を抑える方法。前提として、ナメクジ・カタツムリは鳥などの餌になり、食物連鎖を支えているし、生きた植物を食べない種類も多く、枯れた植物を分解して養分に戻す「自然のリサイクル係」でもある。コケしか食べない種類や、他のナメクジを食べて数を抑えてくれる種類(ヒョウモンナメクジ)もいる。庭から全滅させるのは不可能なので、狙いは「我慢できる数に抑える」こと。

隠れ場所をなくす・危ない作物は苗で植える: 1つ目は庭を片付けて、涼しく日陰の隠れ場所を減らすこと。放置した鉢やトレイを片付け、枯れ葉・黄変した葉を取って堆肥へ。可能なら菜園は樹木や低木から少し離す(木陰はナメクジの好条件)。2つ目は作物選びで、とくに狙われやすいのはレタスなどの葉物、アブラナ科、豆類、セロリ、にんじんの実生。これらは屋内・被覆下など安全な場所で育苗して、大きく丈夫になってから定植する。にんじんは直播きなので育苗できないので、茂った低木のない、きれいで開けた場所を選ぶ。

水やりは朝に。夜は狩りの時間: ナメクジ・カタツムリは日暮れごろから活動する。涼しく暗く、そして湿っているほど都合がよい。だから水やりは朝にして、日が暮れる前に葉を乾かしておく。同じ理由で夜は捕まえに行く時間でもある。ライトを持って庭を回り、見つけたら取る。これを定期的にやるだけで数はかなり抑えられる。

夜に回れないなら、昼間に集めさせる: わざと隠れ場所を作っておき、日中そこに集まったところを回収する。例としてレイズドベッドの壁に板を立てかける土の上に板を置く、そしてルバーブのような大きな葉を、茎を収穫したあとに残して要所へ置く。あとは2日おきくらいに裏返して、いたら取り除くだけ。

薬剤(スラッグペレット)を避ける理由: 撒いて忘れられるので便利に見えるが、作者の最大の不満は有機と表示されたものも含め、たいていEDTAという結合剤を含んでいて、EDTAはミミズに害があることが示されている点。ナメクジを減らすために、庭の一番の味方であるミミズを減らすのでは本末転倒という理屈。

ビールより効く「液体のパン」: 作者が好むのはトラップ。従来は鉢や小皿を地面に埋めて安いビールを入れ、2日おきに溺れたナメクジを回収して補充する方法。ただしアメリカ・オレゴン州の研究者がきゅうり・いちご・ビール・パンなど複数の誘引物を比べたところ、パンが最も強かった。パン生地は誘引はできても捕まえられないので、小麦粉1カップ+水2カップ+ドライイースト1袋を混ぜた「液体のパン」を作る。パンケーキの生地よりゆるめにして、落ちたら溺れる濃さにする。容器は蓋つきのものに、入口の切り欠きを2か所開ける。設置は切り欠きの縁が地面よりわずかに高くなるように埋めるのがコツで、こうするとオサムシのような益虫が誤って落ちるのを防げる。蓋をして雨を防ぐ。3日ほどして液が少し酸っぱくなった頃がいちばん寄るので、数日おきに回収し、10日ほどで継ぎ足すか入れ替える。とくに効かせたいのは秋の初めで、越冬前・産卵前に数を減らせる。

立枯病(病気)

育苗期に地際が細くくびれて倒れ、苗が枯れる。過湿や使い回しの土で出やすい。 対策:清潔な新しい用土を使い、過湿と厚まきを避ける。育苗環境を清潔に保つ。

解説動画: 元気だった苗が急に枯れる理由!立枯病の原因と対策【家庭菜園 土づくり ガーデニング 病気対策/隼斗の土づくり教室

立枯病とはどんな病気か: 立枯病は土の中にいる病原菌(カビの仲間)が原因で起こる土壌病害です。葉の病気ではなく、根や株元・土の環境で問題が起きているのが本質で、発芽直後や若い苗など小さいうちに発生しやすいのが特徴です。

症状は「昨日まで元気だった株が急にしおれる」こと。水切れと見間違えやすいものの、水をあげても回復せず、そのまま弱って枯れていきます。

家庭菜園でもプロの畑でも起こり、スナップエンドウ・そらまめ・オクラ・かぼちゃ・さつまいもなど幅広い作物、育苗中の苗でも見られます。気づいた時にはすでに手遅れになっていることが少なくありません。

見分け方(株元を見る)と青枯病との違い: 葉ではなく株元を観察するのがポイントです。土の表面に近い部分が変色したり、細くくびれたり、傷んだように見えたりします。湿度が高い時期には株元にカビ状のものが見えることもあります。急なしおれと株元の異変、この2つを確認します。

よく混同される青枯病とは原因菌が違い、立枯病は主に土中のカビの仲間、青枯病は細菌が原因です。発生時期も異なり、立枯病は発芽直後の苗や若い株・定植直後に、青枯病はある程度育った株が真夏に突然ぐったりする形で出やすいという整理ができます。

ただし症状だけで100%断定するのは難しいため、株元・根・土の状態まで観察することが大切です。

発生の原因(過湿・高温・連作と3つの要素): 最も大きい原因は過湿です。立枯病の原因菌は水が多く空気が少ない土で活動しやすく、雨の後に水が抜けない土、いつもじめじめした土、排水性の悪いプランターは要注意です。水が足りているかよりも、余分な水が抜けているかが重要です。

高温と過湿が重なる梅雨時などは苗が一気にやられやすく、連作も同じ場所に病原菌や残渣が残って発病しやすくなります。病気で枯れた株を放置するのも次の作付けに影響します。

根底には、病気は「主因(病原菌そのもの)」「素因(植物側の弱り=根の傷み・定植直後・肥料切れなど)」「誘因(過湿・排水不良・高温多湿・踏み固めなど環境ストレス)」の3つが重なって初めて大きな問題になるという考え方があります。病原菌がいるだけでは発病しないことも多いのです。

予防と対策(環境づくりが中心): 病原菌をゼロにするのは現実的でないため、野菜が元気に育つ・病気が出にくい環境をつくる方が実践的です。排水を良くする、畝を深く(高く)して根がしっかり張れるようにする、蒸れを減らす、といった土の環境改善が柱になります。

特に注意すべきタイミングは定植直後で、植え付けのストレスで弱ったところを狙われやすいため、定植後1〜2週間は特に様子を見ます。

消毒が必要な場面もありますが、排水不良や過湿、根の弱りをそのままにして消毒だけしても根本解決にはなりません。病気株を放置しないことも大切です。

もみ殻や有機物を入れて団粒化を進め(動画ではカルスNC-Rを例に挙げていますが、これは病原菌を直接殺すためではなく土の環境改善のためと説明)、水が抜けて空気が入り根が伸びる、微生物が多様で活発な土にすることで、一部の病原菌だけが暴れにくくなり、野菜が病気に負けにくくなります。

要点は、病気が出てから慌てるのではなく、病気が出にくい土を先に育てておくことです。