マークスマンというと、後衛でじっと構えて、味方に守られながら火力を出す。そんなイメージを持っている人は多い。だが Honor of Kings(オナーオブキングス、以下 HoK)の孫尚香は、その先入観をいい意味で裏切ってくれるヒーローだ。
彼女は発育型のマークスマン、つまり装備が育つほど火力が伸びていくタイプでありながら、自分から間合いを詰めたり、詰めた分をすぐ引いたりできる機動力を併せ持つ。守られるのを待つのではなく、自分で試合を動かしにいける。ソロランクで「もっと自分の手で勝ち筋を作りたい」と思っている人にとって、これほど手応えのある一体はそう多くない。
この記事では、孫尚香の強みと向き不向き、序盤から終盤までの立ち回り、そして多くの人がつまずくポイントと、そこからの抜け出し方を順に見ていく。
孫尚香が持つ「動けるマークスマン」という強み
まずは孫尚香がどんなヒーローか、ざっくり早見表で押さえておこう。
| 役割 | 得意レーン | 操作難度 | 強みの時間帯 | 一言 |
|---|---|---|---|---|
| マークスマン(発育型) | ファームレーン | やや高い | 終盤(装備が育つほど強い) | 動いて勝つマークスマン。序盤の奇襲で先手を取り、終盤の火力で撃ち合いを制す |
孫尚香の魅力は、大きく二つに分けられる。
一つは発育型マークスマンとしての伸びしろだ。序盤は線が細くても、安全にファームを重ねて装備を揃えていけば、終盤には試合を決める火力の柱になる。長引く撃ち合いになるほど、育った孫尚香の手がつけられなくなっていく。
もう一つが、この記事の主役でもある機動力だ。多くのマークスマンが立ち位置の微調整でしか身を守れないのに対し、孫尚香は間合いそのものを一気に詰めたり離れたりできる。この「動ける」という一点が、攻めにも守りにも効く。踏み込んで追撃する剣にもなれば、フォーカスを外して逃げる盾にもなる。
だからこそ孫尚香は、序盤から奇襲でキルを狙い、その小さな優位を雪だるま式に広げていく戦い方が得意だ。そして終盤は、育った火力で味方の重要な位置を守る役割まで担える。具体的なスキルの数値や係数、レベルごとの伸び方は環境によって更新されることもあるので、
オトモリンバオの図鑑で最新の数値・おすすめ構成・相性を確認しておくと、自分のイメージと実際の性能をすり合わせやすい。
向いている人と、選ぶべき試合・避けたい試合
孫尚香が合うのは、受け身のファームだけで満足せず、自分から仕掛けて主導権を握りにいきたいプレイヤーだ。位置取りと踏み込みの判断が勝敗に直結するぶん、うまくハマったときの気持ちよさは大きい。
ピックの目安もはっきりしている。味方の後衛が安全に育つ隙がありそうなドラフト、言い換えれば、こちらが捕まらずに成長の時間を稼げそうな試合で選ぶと力を発揮する。逆に、こちらのダメージが入る前に行動を止めてくる CC(行動阻害効果)を、相手が次々に繋げてくる編成では要注意だ。機動力を活かす前に固められて溶けてしまうので、こういう相手には無理に合わせないほうがいい。
とはいえ、ピック段階でこの相性を見極めるのは、慣れないうちは難しい。味方と相手の構成を登録すると、シナジーや相性からおすすめの BAN・ピックを出してくれるオトモリンバオのピック分析を使えば、「今この編成で孫尚香を出していいのか」を客観的に確かめられる。
序盤:安全なファームと奇襲で優位を先取りする
序盤の基本は、サポートの後ろで安全にファームを重ね、レーン戦を生き延びて、マークスマンとして育つ時間まで到達することだ。ここで無理をして倒れると、発育型の強みそのものを失ってしまう。レベル4で奥義が解放されるとできることは増えるが、孫尚香の本当の伸びを支えるのはあくまで装備だと考えておくといい。
ただ受け身でいればいいわけではないのが、孫尚香の面白いところだ。相手が踏み込みすぎたり、位置を間違えたりした瞬間には、機動力を活かした奇襲でキルを取りにいける。序盤の小さな優位でも、そこから雪だるま式に広げていけるのが発育型の強い試合運びだ。安全第一を土台にしつつ、仕掛けどころだけは逃さない。このメリハリが序盤の肝になる。
中盤:クールダウンが揃うと戦い方が変わる
装備が進んでクールダウン短縮が効いてくると、孫尚香は一段階化ける。間合いを詰めるスキルが速く戻ってくるようになり、一度の撃ち合いで使い切っても、次の小競り合いにはもう仕掛けられる。踏み込んで、離れて、また踏み込む。この回転が上がることで、連続して起きる撃ち合いに次々と関与できるようになる。
この時間帯は集団戦や重要な目標の取り合いが増えてくる。孫尚香は自分のテンポで戦闘に出入りしながら、味方と足並みを揃えて数的優位を作りたい。機動力に任せて単独で突っ込みすぎると、育ちきる前に事故で倒れてしまうので、あくまで味方と噛み合う踏み込みを心がける。
終盤:完成すれば撃ち合いは孫尚香のもの
全装備が揃う終盤は、孫尚香がもっとも輝く時間だ。公開ガイドでも、装備が完成したこのタイミングを強みの本番として挙げている。長引く撃ち合いほど、育った孫尚香に分がある。
役割は二つある。持続的に火力を出し続けることと、機動力でフォーカスをいなしながら味方の重要な位置を守ることだ。相手も当然こちらを狙ってくるので、動ける強みを「攻め」だけでなく「生き残り」に回す判断が、勝てる集団戦とそうでない集団戦を分ける。終盤にどの装備を優先し、どのアルカナや相性が噛み合うかは試合や環境で変わるため、迷ったら図鑑で自分の構成を裏取りしておくと安定する。
つまずきやすい場所と、そこを抜けるコツ
孫尚香でいちばん多いつまずきは、間合いを詰めるスキルを「攻め」に使い切ってしまい、いざ狙われたときに逃げ道が無くなることだ。動ける強みは、踏み込む剣であると同時に、離脱する盾でもある。戦闘に入る前に「今回のこれは攻めに使うのか、逃げに残すのか」を決めておくだけで、無駄な事故はぐっと減る。
もう一つは、序盤の欲張りだ。発育型は生き延びて育ってこそなので、サポートの間合いを越えて突っ込み、逆に狩られてしまっては本末転倒になる。奇襲は「相手のミスに合わせる」もので、こちらから無理に作りにいくものではない、と考えておくと崩れにくい。
そして、相性の悪い相手を軽く見ないこと。CC を繋いでくる編成に正面から付き合うと、動く前に固められて終わってしまう。誰が苦手で、どう位置取りを変えれば正面衝突を避けられるのかを、あらかじめ頭に入れておきたい。この「苦手の把握」は、なんとなくでは身につかないので、繰り返し覚えてしまうのがいちばん早い。
最後に
孫尚香は、待つマークスマンではなく、動いて試合を動かすマークスマンだ。序盤の奇襲で先手を取り、中盤の回転で戦線に関与し、終盤の火力で撃ち合いを制する。この一連の流れが手に馴染んだとき、ソロランクでの一体としての信頼感は大きく変わる。まずは安全なファームと、「踏み込みの一手を残す」ことから始めてみてほしい。数値やおすすめ構成、相性を手元で確かめながら練習したくなったら、オトモリンバオを開いておくと、次の一戦がぐっとやりやすくなるはずだ。