Honor of Kings(オナーオブキングス)のソロランクで、試合が始まる前に負けが決まっていた。そんな感覚を味わったことはないでしょうか。レーンに立って数分、「この相手にはどう頑張っても押し切れない」と気づく。腕前の差ではなく、そもそもの相性で先に押し込まれている。ああいう試合の多くは、ピック画面の時点ですでに勝負の大枠がついています。
カウンターピックというと難しく聞こえますが、やっていること自体はシンプルです。戦う前に、相性の良し悪しでこちらへ天秤を傾けておく。それだけで、同じ操作・同じ判断をしても勝率は変わります。この記事では、特定のヒーロー同士の相性を断定するのではなく、先ピックと後ピックの読み合い、苦手を避けて有利を拾う考え方、そしてBANで相手の軸を折る発想まで、どのシーズンでも通用する“考え方”のほうを整理します。誰が誰に強いかという具体は、最後にきちんと確かめる方法へつなげます。
なぜレーンに立つ前に勝負がついてしまうのか
戦力もランク帯も近い者同士でも、ヒーローの組み合わせには最初から傾きがあります。射程の長いメイジと、距離を詰めなければ何もできない近接のファイター。一瞬で溶かすバースト型と、粘って立て直す継続型。飛び込んで殴るタイプと、遠くから削って寄せ付けないタイプ。こうした噛み合わせは、腕の差というより性能どうしの相性で決まっていて、片方が構造的に動きにくい対面というものは確かに存在します。
ソロランクでは、これがとりわけ重く効きます。レーン戦は基本的に自分の責任範囲で、味方が肩代わりしてくれるとは限らない。苦手な相手を引いたまま始めれば、ファームは削られ、タワーに押し込まれ、マップへの圧も出せず、試合を通してずっと後手を踏み続けます。一試合の疲れ方がまるで違うのです。だから強いプレイヤーほど、レーンで挽回する腕前より前に、そもそも不利を引かない選び方のほうに神経を使います。カウンターピックは、その「引かない工夫」を意識的にやるだけのことです。
先に出すか、後に出すか。ピック順という情報戦
ランクの編成画面では、ピックが両チーム交互に進みます。ここで生まれるのが、先に出す側と後に出す側の有利不利です。先に確定したヒーローは、相手に手の内を見せることになり、そこへ後出しで刺さる一手を合わせられる余地を残します。逆に後から出せる側は、相手の並びを見てから、刺さる一手や、少なくとも五分に持ち込める一手を選べる。後出しは、それ自体がひとつのカウンターの権利だと考えていいでしょう。
だから先に出さざるを得ないときほど、選び方が問われます。ここで自分の一番の得意キャラ、それも極端に対面を選ぶ尖った一体を早々に確定させてしまうと、相手にちょうど刺さる後出しを許しかねません。先出し枠には、複数のレーンや役割に化けられる融通の利くヒーローや、誰に当たっても大崩れしにくい安定型を置いておくほうが、手の内を隠せて安全です。とっておきの尖った得意キャラは、そのレーンで自分が後に出せると分かってから解禁する。この順番を意識するだけでも、事故のような不利対面はぐっと減ります。
苦手を避け、有利を拾う。「得意」より「対面」で選ぶ
実戦でいちばん効くのに、いちばん我慢が要るのがここです。苦手な相手が先に見えているのに、「これが一番手に馴染むから」と、自分の得意キャラを不利対面へ押し込んでしまう。気持ちはよく分かります。ですが多くの場合、少し操作に慣れないヒーローでも有利対面で握るほうが、最愛の得意キャラを不利対面で握るより勝てます。得意かどうかは自分の都合、相性は相手ありきの事実。優先すべきは後者のほうです。
ただし、相性はレーンの一対一だけで決まるわけではありません。前で受けて戦線を張れる盾がいるか、後ろから火力を出すマークスマンを誰が守るのか、集団戦で一気に仕掛ける編成なのか、削り合いで前に出させない編成なのか。チーム全体の噛み合わせまで含めて、初めて「有利」と言えます。脆いマークスマンを通したいのに守り役が薄ければ、単体の相性が良くても機能しません。だからこそ、各レーンに二、三体の“持ち替え”を用意しておき、相手と味方の並びを見て選び分けられるようにしておくのが、遠回りに見えて確実です。どのヒーローが誰と組んで強く、誰に有利で誰に苦手なのかは、オトモリンバオのヒーロー図鑑で相棒・有利・苦手として一体ずつ確認できます。持ち替えの候補を決めるときの下調べに向いています。
BANで相手の軸を折る
BANは「今いちばん強いとされる一体を消す」だけの作業ではありません。むしろ大事なのは、自分たちが対処しにくい相手を消すという発想です。全体のティア表で最上位に置かれていても、自分のレーンにそもそも来ないヒーローを消すのは、必ずしも得ではありません。それよりも、放っておくと一人で試合を壊してくる高機動のアサシンや、自分がどうしても捌けないと分かっている厄介な対面を先に消したほうが、体感の勝ちやすさは上がります。「一番強いのは誰か」ではなく、「一番当たりたくないのは誰か」で考えるわけです。
もうひとつ覚えておきたいのが、守りのBANです。自分が先ピックで通したい一体があるなら、それに刺さる後出しの候補を先に消しておけば、狙いのヒーローを安全に確定させられます。攻めのBANが相手の軸を折る一手なら、守りのBANは自分の軸を通す一手。どちらも、相手の得意や勝ち筋を読んで初めて刺さります。仲間と組めるときは、誰が何を消すかを重ねないよう軽く合わせるだけでも、BANの効きは大きく変わります。
相性は覚えるものではなく、確認するもの
ここまで考え方を並べてきましたが、実戦の最後の一歩は「で、結局この相手には誰が刺さるのか」という具体です。そしてこの具体こそ、暗記に頼るのがいちばん危ない部分でもあります。ヒーローは百体を超え、有利不利はアップデートのたびに入れ替わり、その組み合わせは到底覚えきれる数ではありません。配信者ひとりのティア表や、その日の勘だけを頼りにすると、古い前提のまま握ってしまいがちです。
だからこそ、相性は覚えるのではなく、その場で確認する。味方と相手のピックを登録すると、編成のバランスと、おすすめのBAN・おすすめのピックまで自動で出してくれるのがオトモリンバオのピック分析です。今日の並びに対して、こちらの誰が刺さるのか、何を先に消すべきかを、シナジーと相性のデータから示してくれます。編成画面の短い時間でも、勘だけで決めるより一段確かな一手を選べます。そしてよく当たる対面については、暗記トレーニングで相性を少しずつ頭に入れておけば、次からは画面を見る前に手が動くようになります。
まとめ:戦う前に、天秤を傾けておく
カウンターピックは、才能でも反射神経でもなく、戦う前の準備で勝率を動かす技術です。ピック順の有利不利を意識し、苦手を避けて有利を拾い、BANで相手の軸を折りつつ自分の軸を守る。やっていることは、最初の一手で天秤をこちらへ傾けておくだけ。レーンでの挽回に頼る前に、そもそも挽回の要らない盤面を用意しておく。そのほうが、ソロランクはずっと楽に、そして着実に上がっていきます。
あとは、目の前の相手に何が刺さるかを確かめるだけです。編成で迷ったら、オトモリンバオのピック分析にその場の並びを入れて、おすすめのBANとピックを一度のぞいてみてください。次の一戦は、レーンに立つ前から少しだけ有利なはずです。